おはようございます。
忘れないうちにアウトプット。
この3週間で読んだ本。
朝井リョウ
「何者」
「何様」
はじめに「何者」を読んで…
自分の就活時代を思い出させる苦い思いとともに(あのときはまさに就職氷河期)、そして、読み進めるうちに、登場人物はみな鎧を着ていて自分を出さない。
まさに「何者」なんだろうと一気に読んだ本。
ネット社会になり、リア充を見せびらかす。
はりぼてな自分。
自分は一目置いたような、客観視している冷めた人間のような、でもそうすることでしかいられない自分。
本当の自分ってどこにある?
ツイッターのように140文字でしか表せない、そんな凝縮された世界。
登場人物の細かな心情の動きが表されていて展開が読めそうで読めなかった!やられた―!
男性作者なのに女性目線が鋭い!女の嫌な部分がよくわかっている。朝井リョウ、おそるべし。
ただ、男っぽいエロさもすこーし入っており(いや、序の口)、作者も人間なんだな、と思った。
人の人生の舵を取る(一つとなる)就活、そして採用不採用を決める人事部。
私はあまり好ましい印象を持ってはいないが、彼等もまた、苦しんでいるのかな、と思うと少しだけ人間味を感じさせられた。
「何様」は「何者」の続編?スピンオフともいわれているようです。
(スピンオフ:派生的に生じることや派生により生じた物、副産物などをさす…Wikipediaより)
ほんとに、言葉に言い表せないような出してはいけないような裏の感情をこうもうまく表現できるのは彼の才能なんでしょうね。
自分の嫌だけど、存在する(嫌な)感情も書かれており、私だけではないのだ、とフィクションながらに感じました。
朝井リョウから目が離せなくなりました。
★★★★