これを読まれる方に初めにお断りさせていただく。
以下の実験は、抗がん剤を入れる前なのはもちろん、
確定診断前に、医者の許可を得ることなく
自分の体で短期的(約30時間)に試してみたことだ。
材料は、哺乳類の肝臓に対して強毒性を持つ植物。
本人は納得してるが、
得られた結果が実験によるものなのか、
あるいは違うのかは、厳密に言うと不明だ。
体質や既往症によっては大変危険なので、
決して真似しないでいただきたい。
この植物の名前はノボロギク。
ソボロギクとかオボロギクとか、つい言いそうになるが
ノボロギクである(私はすぐ間違える)。
昭和30年代前半以前に生まれ育った人にはおなじみだろう。「そんな擦り傷、切り傷はツバつけときゃ治る」
あるいは
「傷口を水で洗って、あの葉っぱ揉んでつけとけ」
等の言説を。
あの葉っぱは、大抵がキク科の植物で、代表はヨモギ。
ヨモギが見当たらないときは、タンポポの類か菊によく似た葉をつけた草。
遊んでいて転んだ時や鼻血がでた時、
1965年くらいまでの“上流でない家”の子どもたちは、そうした野草を救急血止め(というかほぼ気休め)に使ったのだ。
さて、ワクワクしながら家に到着。
さっそく目を凝らしてウチの地面をくまなく見ると、雑草化して群生している小菊に混じり、黄色い花をつけたばかりの“菊に似た”雑草を2種発見。写真を撮って名前を検索、
ノボロギクとオニタビラコだとわかった。
オニタビラコ(キク科タンポポ亜科)
2枚とも日没時に古いスマホで撮ったためピンボケご容赦
どっちがおっぱいの孔に効きそうか、全体の雰囲気でノボロギクのほうを選んだ。念のためWikipedia先生に尋ねると、過去には血止めのために鼻血などの際に使用されたが、今日はピロリジジンアルカロイドの毒性のため推薦されない、とあった。
まずはOK アルカロイドは蕗なんかにも含まれている。
飲用や食用にするわけでなし、期待する効能は、おっぱいの消炎鎮痛と、もしかしたらの孔塞ぎだから(針生検あとの絆創膏は外していない。狙いはあくまで浸潤癌が開けた孔)。
いくつもの花をつけた茎を切ってよく洗い、簡単に水切りしたあと花も葉も丸ごと刻んでキッチンペーパーで包み、それを湿布の要領で、着ているインナーの右カップに挟んだ。
水分で冷やされた効果もあっただろう。
痛みや熱はグッとマシになり、そのまま一昼夜を過ごした。
そうして、開始からおおよそ30時間が経過……
驚いた。嬉しかった。
ビフォーアフターの写真を撮っておくべきだった。
乳頭や乳輪周りのごつごつした浸潤癌にはあまり変化が感じられなかったが、房部分2ヶ所の孔はふさがり、外見的に少し窪んでるかな程度になっていた。孔があったところの皮膚の色は、周りの皮膚の色と変わりがなく、こころなしか乳房全体の皮膚が滑らかになったように見えた。
この結果が、「針生検の刺激によって体の修復機能が働いた」だけの可能性はある。
「針生検後に化膿しないように何らかの処置が施され、その薬が効いた」可能性もある。だがしかし。
もしそうなら、前者であれば、乳がんの浸潤癌の治療には“皮膚に孔をあける”ことが有効ということになるし、後者であれば、すでに存在する薬で癌を後退させることが可能だということになる。
抗がんは、そんなに簡単なのだろうか。
(次記事に続く)