緑文字にて追記あり。

 

(画像引用元: amazon.co.jp

 

Amazon Prime他で視聴可。

 

評価: 星星 (←サービスしての☆2個)

 

<ストーリー>

世界一のテレビCMを決めるサンタモニカ国際広告祭。
各国の超一流クリエイターが集結するこの晴れ舞台に、なぜか無理やり参加させられた日本の若手代理店社員。
そこで知らされた真のミッションとは……何と「ちくわ」のCMを入賞させることだった!失敗すれば即クビという人生の大ピンチ。
陰謀とオトナのかけひきが渦巻くなか、バカが付くほど正直で

広告への愛は誰にも負けない落ちこぼれ社員の運命や、

いかに――!?        (C)2014「ジャッジ!」製作委員会 

 

 

なんやこれ……

「気楽に邦画コメディでも観るか」と、軽い気持ちで選んだが、

日本のコメディってこんなレベル低かったかはてなマーク

……てな出来だった。

寒いギャグとアメリカンコメディの焼き直しで笑わせ、

画面の色彩を華やかにして欧米系の男女をいっぱい出せば

楽しい気分になるからいいじゃないかと

テキトーにやっつけたような作品。

リリー・フランキー扮する窓際族的おっさんの

いい加減に見えるアドバイスが

結局は広告祭で自分を周囲に認知させるテクニックだった……

というどんでん返し的な伏線回収は悪くないが、

あまりに小技すぎるし、主人公が無垢すぎる。

 

キャストは豪華。むっちゃ豪華。

外国人キャストもいっぱいこ。

 

グダグダしたムダなシーンや蛇足を省き、

上のストーリー紹介にある‘筋書き’を

カネかけたならかけたなりのクオリティできちんと作れば

それなりの意欲作になっただろうに

「ターゲットはオンナ子ども。メインのエサは妻夫木ビックリマーク

 恋人同士で観に来る♂へのおみやげには北川景子ビックリマーク

てな浅い計算で、

内輪ウケ中心で進めた様子が透けて見える。

 

なによりも、(映画内で)海外のコンテストに出品したCMが

あまりに酷すぎた。

いくらフィクションとはいえ、

企業名を出すのをOKしたトヨタよ、エースコックよ、

あんなもん持って海外のCMコンテストに出る設定、

よく許したな。

んであの作品がトップ得点で金賞か。心に残るんか。

確かにある意味、心に残ったが、

コンテストをなめとんかゲロー

 

いま映画評サイト見てたら、

劇中で使用されたトヨタのCMは実際に2006年にカンヌ広告祭で銀賞を受賞した作品だとビックリマークポーン わたしゃ、CM見る目ないんか。

てか、広告業界の評価基準ぜんぜんわからんビックリマークあせる

2020.09.09 03:23追記

 

そう露骨ではないけれど、

八方美人なオブラートに包んでの日本アゲアップアップも気になって

鑑賞後に制作時期の前後をググってみた。

そしたら案の定。

 

2012年5月、2020年夏季五輪開催地の1次選考が行われ、

イスタンブール、東京、マドリードの3都市が

正式立候補都市に選出される。

              下矢印

2013年7月、『ジャッジ!』の制作と

主演二人のキャスティングが報道される。

              下矢印

2013年9月、2020年夏季五輪開催地が東京に決定。

              下矢印

2014年1月、『ジャッジ!』公開。


ウィキペディア ジャッジ!

 

ウィキペディア 2020年夏季オリンピックの開催地選考

 

映画の企画自体は2009年ごろからあったようだが、

流れは偶然じゃない。

日本から参加した主人公の熱弁に

外国人審査員が1人除いてみんなほだされて

フェアな審査をするようになる、

そのシーンに至るまでが説得力なさすぎて、

これ、日本以外の世界をナメた映画やったんや汗

ご都合主義に感じた。

 

後半は、コンペのチェアマン(審査委員長)と

会場になったホテルバーのバーテンダーの

渋いキャラクターと渋い会話に‘おんぶに抱っこ’してもらって

なんとか‘いい映画風に’ごまかした感。

この映画で良かったとこって、この二人の出番しかない。

ハリウッドの渋い映画の一場面を出してきて

「ここがこの映画の肝ですよ」と言われてるみたいで、

そんなんじゃ日本人いらんやんパンチ!

 

とどのつまり、‘日本以外の世界’だけじゃなくて

日本の観客のことも、五輪歓迎ムードを追い風に

「この程度」とナメさらした映画なのであったゲロー