【HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス】
(2016・日/アクションコメディ)
(画像引用元: 上 excite.co.jp 下 twitter.com)
Amazon Prime他で視聴可。
評価:
1992年から約1年間、週刊少年ジャンプに連載されていた漫画『究極!!変態仮面』の実写映画化第二弾である。
ただし主要キャラクターと勧善懲悪ものであること以外はほぼオリジナルなストーリーになっている。
愛子が身につけたパンティで秘めたDNAポテンシャルが目覚めた色丞狂介(しきじょう きょうすけ)は、その日以来、悪党を見つけてはパンティをかぶって変態仮面となって成敗する毎日を送っていた。しかし愛子はどうしても変身した狂介の変態さを受け容れられず、ある日、狂介に別れを告げてパンティを返してもらう。
愛子を失い、正義と愛の狭間で悶々とする狂介。そんな折、世界中からパンティが消えるという未曾有の事態が発生。ぬくもりの残るパンティがなければ正義の味方になれない。パンティが完全に消えた時、正義も消えるのか。色丞狂介、ピンチ!
……これもだな、期待が大きすぎたのだ。
コロナコロナで疲れていた心を癒してくれると思ったのだが。
前半は良かった。オープニング映像ばっちり、本編が始まってからもゆるゆるしたテンポながら気をもたせるつくりだった。
なのに。
第1作で爆発に巻き込まれて死んだと思われていた諸悪の根源、大金玉男(おおがね たまお/ムロツヨシ)が生きていたという衝撃のシーン(ここだけは観たほうがいい 映像処理のクオリティが高いし、ムロツヨシの表情芸の豊かさ・巧さがわかる)を頂点として、あとは尻すぼみになっていくのだ。
監督が福田雄一だから、間延びや悪ふざけな脱線は織り込み済み。変態仮面を演じる鈴木亮平と悪の軍団の格闘シーンには力が入ってたし、日米の有名映画のパロディや、超有名漫画の敵キャラをオマージュしたとおぼしき造形物が登場するから‘脇道でそれなりに’楽しめないことはない。
しかし、色丞家祖父(安田顕)とのくそ間延びしたやりとりや後半のCG処理の雑さ加減は、前半が良かっただけに許せんレベル。
監督はじめ編集スタッフが
作業途中で飽きてしまったとしか思えんかったわい
【億 男】(2018・日/気づき物語?)
(画像引用元:eiga.com)
Amazon Prime他で視聴可。
3000万円の借金を残して失踪した兄に代わり、借金返済に追われる一男。借金苦の日常に愛想を尽かした妻は娘とともに家を出てしまった。そんな不幸続きの一男に宝くじ3億円当選という幸運が舞い込む。この大金で借金返済、家族の修復と、一発逆転を夢想するが、ネットで悲惨な人生を送る高額当選者の記事ばかりが飛び込んでくる。不安になった一男は、起業して億万長者となった大学時代の親友・九十九にアドバイスをもらうため、九十九を訪ねるが、酔いつぶれて目が覚めると、九十九は3億円とともに姿を消していた。(以上、eiga.comより引用)
評価:
原作は未読。。
役者陣の演技の上手さに敬意を表して、1個多めにつけた。
ストーリーは若い人向き。どちらかというと観念的。
婆さんになって金への執着が増した私には物足りんかった。
億万長者の生活味わったら淡泊になってたかもしれないが、この年になっても会食で他人の食べ残し見て「食べちゃっていい」と聞きたくなる卑しさ満載な人間である。
「お金なんてただの紙切れ」てな達観はできない。
「お金の価値はヒトが決める」には文句ないけどね。
3億円が当たったあと、主人公がなぜ学生時代の友人に真っ先に会いに行こうと思ったのか、そのへんの説明がないために説教映画みたいになってしまった。
まぁでも、九十九(高橋一生)のキャラクターは好き。
惹かれる。イジリたくなる。
主人公の一男(佐藤健)よりずっと年上に見えるのに何故大学の同期生? 6年くらい社会人経験してから大学入ったの?と、不思議にはなったが。
金銭感覚で近しいものを感じたのは、
沢尻エリカが演じた安田十和子かな。
私には、黎明期からがんばって作り上げた会社を評価額が高いうちに売却するなんてできないけれど(執着がきついんで)、‘大金を手にしたらそれを遣わないで家のそこここに隠し、紙幣の匂いに包まれて暮らす幸せ’、わかるような気がする。
お金の匂い、ぷはーーーーっ
お金の匂い、むはーーーーっ
うむ、完全に九十九に嫌われるわ
共感できなかったキャラクターは、一男の妻(黒木華)。
借金返済で生活が苦しかったら、バレエのような高い習い事、
ツラいけどやめるように子どもを説得するだろう。
だって、その借金、パパのせいじゃないもの。
それに、八つ当たりで子どもに暴力ふるうパパじゃないんだし。
「自分が苦労したから子どもにはしたいことをさせたい」のはわかるし、無理やりやめさせることによって子どもに傷を残すことになるのもわかるけど、無理なもんはムリじゃんかよーーーっ
映画は、舞台装置に結構お金かけてた。
モロッコ・ロケ、すげえ。バブルんときじゃあるまいし、
よくそんな製作費出たなと驚いた。映像はきれいだったけど。
競馬のシーンも出てきた。
それも撮影のための模擬レースじゃなく、地方競馬でもない、
中央競馬会さま(JRA)の実際のレース
競馬場のVIPルーム、初めて拝見させていただきました。
しかし、このシーンに出てくる九十九の昔の会社仲間
(役名:百瀬栄一)、私は誰が演じてるか全くわからなかった。
サーチしてびっくり玉手箱
はて、初見でわかった人、いるんだろうか
マネーに関わる映画は、ターゲットをもう少し上の年齢(30代以上とか)に設定したストーリーのほうが、どろどろしたリアリティが出る。ドロドロしてる分、落としどころがきれいだとスッキリ感も強くなるしね。
クジ運がないのがわかったので、私はもう宝くじは買ってない。
抽選前の宝くじをくれる人もいないから(外れクジならくれそうなヤツはいる)3億円とは縁がない。
せめて今週日曜日、デアリングタクトとミヤマザクラで
数百円の夢でも見るかいの タメイキ…