だいじょうぶだぁ~音譜音譜音譜の人が亡くなった。

 

 ウソだろっ!? っと、最初は思った。

嘘じゃなかった。

ドッキリでもなかった。

 

人工呼吸器をつけなきゃならないほど

コロナ肺炎の病状が重いとニュースでやってたから、

復帰は難しいかも……と思っていたが。

 

私は『8時だヨ 全員集合!!』の世代だが、

そんなに熱心に

ザ・ドリフターズの番組を観ていたわけではなかった。

ただメンバーの中で一番地味で根暗っぽい荒井注に

勝手に親近感を抱いていた。

志村けんのことは、

荒井注が脱退したあとに入ってきて、

加藤茶と一緒にボケとバカ明るいネタを演りはじめ

人気を博しだしたので嫌いだった左矢印根暗思考の典型)。

 

その後、

テレビを観ない生活、テレビがない生活が十年以上あり、

再びテレビがあってテレビが観られる生活になった時には

私は二人の子持ちになっていた。

最初の頃こそ視聴はもっぱらNHK教育の

『おーい! はに丸』『できるかな』等の幼児向け番組だったが、

子どもが成長するにつれ

だんだん自分の素の好みが出てきて、

夫から‘低俗’‘時間の無駄’と吐き捨てられそうな番組を、

夫が不在の夜や日曜に

子どもと一緒に隠れて観るようになった。

その中に『カトちゃんケンちゃん』があった。

 

志村けんはコメディアンと言われているが、

ただのコメディアンではない。

私はこの人、

企画もできる性格俳優としての能力が

抜群に高かったと思う

なぜもっと、映画やドラマに出なかったのか。

いかりや長介や加藤茶に遠慮していたのかはてなマーク

 

私の中で、『スイカ人間』は金字塔だ。

あのドラマで私の‘志村けん株’は急上昇。

 

司会業だって、欲があれば

もっとバンバンできたはず。

 

僭越ながら、志村けん氏は

どこかで自分の活躍の場を広げるのをあきらめ、限定し、

その中で精いっぱい生きた人のような気がする。

 

最後の最後に、まじめな顔で

「みんな、コロナ舐めちゃダメ!!」と、

警告を残して逝かれたのだと思おう。

 

……ご冥福をお祈りいたします。