夜、コロナ感染拡大による臨時?の首相会見を観た。

家事をしながらだから

全てきっちり観て、きっちり聴いたわけではない。

そのせいか、「恐ろしい敵と不屈の覚悟で」と、

「長期戦」「学校再開の時期は不明」

「一気に日本経済をV字回復」「現金支給」

……くらいしか覚えていない。

 

いつもの安倍氏だ。

熟語をいっぱい使って、

なんかやたらにアジテーションするのね。

短期で見通すべきことと長期で見通すべきことを

ごちゃまぜにして

イメージだけの政策(仮)をぶちあげる。

勇ましい言葉、景気のいい言葉は並ぶけど具体性がない。

 

ほとんどの都道府県で次々に

集団感染やら経路不明の感染やらが出てるのに

かつてない強大な政策パッケージを練り上げ」て

旅行、運輸、外食、イベントなどに

 短期集中で大胆な需要喚起策を講じ」、

一気に日本経済をV字回復」――ってどうやるのはてなマークはてなマーク

「長期戦」で、「学校再開の時期は不明」だけど、

「恐ろしい敵と不屈の覚悟で」飲めや歌えや遊べやしろとはてなマーク

でも外出自粛には応じないといけないはてなマーク

普通の家には‘どこでもドア’なんて無いのに。

 

大風呂敷は広げるわ、好き嫌いは激しいわ、

ワガママだわ、武力と金で脅すわ、ほんとに撃つわ、

オンナと有色人種蔑視の開拓時代脳だわで

危険極まりないトランプだが、彼のほうがやっぱり地頭はいい。

新型コロナ 米の緊急経済対策が成立

 

もともと瞬発力とハッタリと横車でトランプタワーを築いた男。

「自分さえ儲かりゃいい」精神に

「ユナイテドステイツのてっぺん欲」が加わり、

てっぺんを手中にすると

今度はそれを維持するための「人気欲・名誉欲」が加わり……。

つまり玉虫色の欲ダルマではあるのだが、

それでここまで

バランスを考えたマネジメントができるものなのかと感心する。

たとえそれが

徹底した共産主義嫌い(アカ嫌い・労働組合嫌い)に

端を発するものだとしても、

民主主義国家における資本主義、企業活動、金儲けが

どういう要件で成立しえているのか

肌で理解していないとできない大型経済対策だ。

 

翻って日本の政府政権は、

省庁幹部の人事権を内閣人事局に一元化し、

何ごとも官邸主導でやりやすいようにシステムを変えたのに、

このシステムを

当初喧伝された「縦割り行政の弊害をなくすため」ではなく、

専ら「官邸の面々と大企業およびお友達のため」に都合のいい

秘密政治用のシステムとして6年近く使い続けてきた。

ために、政府政権も各省庁も、今年1月から2月にかけて

見識ある医療関係者や研究者が

新型コロナウイルスの危険性に警鐘を鳴らしたにもかかわらず

その重要度がさっぱり理解できなくなっていたのではないか。

 

日本国内には、

新型コロナに対する政府の無策や楽観視、後手後手対応を

野党が国会で、桜を見る会問題や

 森友・加計問題ばかり追求するからだ」と

弁護する向きがある。

しかしそれならそれで、

桜を見る会問題や森友・加計問題にかかわる野党との戦いに

すべての閣僚・官僚が

総力戦で立ち向かわねばならないほうがおかしい、と

なぜ思えないのか。

厚生労働省にはあの大臣一人しかいないのか。

部局はひとつしかないのか。外部機関はないのか。

 

中華人民共和国を指揮支配するあの中国共産党が

一大都市である武漢を封鎖しなければならなかったほどの

新種のウイルスが日本に入ろうとしているときに、

それを軽視しても仕方がないくらい、

野党の追及に振り回されていたとしたら、

桜を見る会問題や森友・加計問題には

政府官邸を揺るがす

大きな問題が隠されていると考えるしかない。

 

官邸主導、わかりやすく言うと、

「政策を首相、官房長官、秘書官、

 民間から招集された審議会で決めていく」スタイルは

小泉内閣から常態化した。

安倍政権はそれを模倣踏襲しただけにすぎない。

そして今、新型コロナ恐慌への対応策を

トランプの発言の直後や

アメリカの緊急経済対策成立の直後に

泥縄的かつ曖昧に発表?している。

どうしてそんなに後追いや真似が好きなのか。

 

安倍氏と安倍政権には

トランプ政権のような具体的本質的な経済対策は打てまい。

彼らの頭の中の資本主義は

民主制国家の資本主義ではなく、

君主制または貴族制国家の資本主義により近いからだ。

 

 

安倍氏のパフォーマンスや、

これまでに暴露された数々の交友行跡には、

バブル時代の、お金のあるおうちの子女で構成された

仲良しサークル、インカレ運営のノリと同じ匂いがする。

安倍氏が首相になってつくった真の意味のオリジナルは

そのノリ、空気を

政府官邸内に持ち込んだことだけではなかろうか。

もっとも、それを根強く支持する層がいるから

多選もされるわけで、

今回の後手対応による新型コロナ禍で

生活苦による自殺や餓死、感染死、倒産や失業、

学校になじめず勉強に遅れをとる子どもが増えたとしても、

それは安倍氏とその政権党を

投票で支持し続けた人たちの責任だ。