ユング派の河合先生は、
’100人いたら、やり方は100通り’と表現しておられましたが、こーゆー仕事をしていると、本当にそれを実感します。特に昨日は。
1:1でもあーでもないこーでもない、と毎回ねじり鉢巻き=これも河合センセの表現=、で挑まなきゃいけないのに、昨日みたいに1:10だの あるいは1:100だのになった時、その全員に染み通るような話や例えをひっぱり出してくるのは、もうこれは神の御技に近い・・・
ただ、それでも言葉で伝えることの不完全さ、バベルの呪いを乗り越えて、いつかひとつの邂逅が生まれることを期待せずにはいられないです。
1:1でも 1:∞でも 仕事でも プライベートでも。
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もし僕らの言葉がウイスキーであったなら、もちろん、これほど苦労することもなかったはずだ。僕は黙ってグラスを差し出し、あなたはそれを受けとって静かに喉に送り込む、それだけですんだはずだ。とてもシンプルで、とても親密で、とても正確だ。
~中略~
でも例外的に、ほんのわずかな幸福な瞬間に、僕らのことばはほんとうにウイスキーになることがある。そして僕らは――少なくとも僕はということだけれど――いつもそのような瞬間を夢見て生きているのだ。もし僕らの言葉がウイスキーであったなら、と。
「もし僕らのことばがウイスキーであったなら」 村上春樹
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