第5回2023年10月22日Re:投稿

 

 

【ファンタジー編】

 

【エルドラの町】
勇作「なんか中世ローマの町って感じだね」
千夏「うん、平和だね」
勇作「虫たちの情報だとこの町は狩りと農業で生活してるようだよ」
 「狩りは、野生の牛・豚・鹿・鳥など」
 「農業は、特に畑とか無くて、野生の米や麦、野菜を収穫してるようなんだ」
 「衣服や工具などは他の国から仕入れてるようだよ」
 「国王、軍隊、貴族、学校、病院はあるらしいんだけど平民は貴族になれないようなんだよ」
 「あと国境の壁の外には、魔獣やオーク、ゴブリンなど悪い奴らがうようよしてるらしいんだけどこの国の軍隊がしっかりしてるので悪い奴らは滅多に入ってこないらしいよ」 「しかし最近、子供が少しづついなくなってるらしいよ、原因は不明」
千夏「そういえば子供が遊んでる姿見てないね」
勇作「夕方までは平和だけど夜は悪人が活動していてかなり危険みたいだね」
千夏「そっか、じゃあ体を夜活に合わせないとね」
勇作達は夜の町をパトロールすることにした。


【夜の町】
千夏「なんか不気味だね、昼とは全然違うよ」
勇作「うん、気を付けてね、さっきからつけられてるからね」
二人は全速で走った。
敵①「くそっ、どこに行った」
敵②「確かにこの辺に来たのだが」
勇作「誰を探してるのかな?」
敵①「お、お前、くそっ!」
言うなり剣で切りかかってきた。
勇作も素早く剣を抜いて相手の剣を払いのけた。


勇作「何が目的だ!」
敵②「お前たちの命をもらう」
勇作「なぜ俺たちの命を狙う」
 「お前たちはゴブリンだな」
勇作はゴブリンたちに向けて指で円を描いた。
すると二人のゴブリンは動けなくなった。
勇作は、ゴブリンの喉に剣をあてた。
勇作「さぁ、はいてもらおうか? 誰の命令だ」
敵②「頼むこ、殺さないでくれ、親方様の命令だ」
敵①「今夜二人の勇者が町に現れるから殺せと」
勇作「その親方様って、ゴブリンの大将か?」
敵①「違う、魔人様だ」
勇作「魔人がいるのか?この近くに」
手下 「あー、それは恐ろしい方だぜ」
弓矢が 2本飛んできた。
勇作は素早くその場を離れた。
2本の弓矢は、二人のゴブリンの心臓に刺さった。
勇作は着地と同時に弓矢を放った方向に銃を撃った。
黒マントの女が勇作の 5m 前に着地した。
バーバラ「なかなかやるねぇ~、美味しそうな魂だこと」
勇作「お前は 5人の魔人の内の 1人か?」
バーバラ「あんなのと一緒にして欲しくないけどそうゆうことねぇ」
 「あんたらは何者なの?」
勇作 「魔王からお前たちを処分しろと頼まれて来た」
バーバラ「なっ、何魔王からだと」
 「ふっ面白い、力を見せてもらおうじゃないの」
バーバラが息を吐くと無数の氷のナイフが飛んできた。
千夏 「勇作、危ない!! パーフェクトキューブ!!」
勇作は、四角いバリアに守られ、氷のナイフをすべて弾いた。
勇作 「ありがとう千夏ちゃん」
千夏 「どういたしまして」
勇作 「よおーし、今度はこっちから行くぞー」
 「エクスプローション!!」
バーバラを中心に直径 10m が爆発した。
バーバラはスレスレでかわした。
勇作 「光子力ビーム」
直ぐに目からビームを放った。


ビームはバーバラに当たり倒れた。
勇作は、剣を抜きバーバラに向かって飛んだ。
立ち上がろうとしているバーバラに剣を振った。
首が同から飛んで、胴と首は爆発した。
勇作「ふぅーまあまあだったな」

 


【魔人の洞窟】
魔人「なんだと!バーバラが死んだだと」
カラスから報告を受けた。
魔人「一体何者なんだ」
カラス「ギャーギャー」
魔人「なにぃ、魔王の命令を受けた者だと」
魔人の目が赤く光った。
魔人は剣を抜き、カラスを切り捨てた。
魔人 「ギリバはおるか」
ギリバ「はいよぉー」
魔人「すぐにオーク、ゴブリンを集めろ! エルドラを攻める」
ギリバ「集めるって何人?」
魔人「全部だ、一万はおるだろー」
ギリバ「ほぉー、よっぽどのことだねぇ」
魔人「あー、バーバラが死んだ」
ギリバ「へぇー、そんな奴がいるのか?」


翌朝、騎士団長以下 3名が勇作の家の前に着いた。
騎士団長がドアをノックした。
勇作「はい、着替えるのでちょっと待って下さい」
勇作と千夏は一瞬で身支度を済ませた。
団長「朝早くすみません」
 「昨夜あなた方が魔人を倒したと聞いて、国王が是非お話をお聞きしたいと申され、お迎えに参りました。
勇作「わかりました。ところで皆さん歩いてここまで来られたのですか」
団長「そうですが?」
勇作「じゃあ、あれでお城までいきましょう」
いつの間にか空き地に大型ヘリコプターがあった。
軍隊用の 10人乗りだ。全員乗り込んだ。
操縦は、魔法で自動操縦だった。
あっという間に城の中庭に着陸した。
騎士団員達は驚いて、勇作たちに敬語で話をするようになった。


【王の間】
国王 「突然呼び出して済まなかった勇者たちよ」
 「昨夜君たちが魔人を見事討ち果たしたと聞いて、ぜひ詳しい話を聞きたくなったのじゃ」
勇作「丁度こちらも王様にお会いしたいと思っていました」
国王「ほう、なぜわしに会いたいと」
勇作「今夜、魔族の大群がこの街を襲いに来ます」
国王「大群とはどのくらいの人数だ」
勇作「ざっと 3万くらいかと」
国王「一体どこからその情報をつかんだのだ」
勇作「我々は多少魔法が使えます」
 「動物や虫の目や耳を通して見聞きできます」
国王「なるほど、君たちを信じよう」
 「実はこのところ人が次々といなくなっておる」
 「魔人の仕業と目星をつけておったのじゃ」
 「どうだ、君らは私の軍隊に力を貸しては貰えないだろーか」
勇作「わかりました、一緒に戦いましょう」
勇作「早速ですが、先手を打って戦闘配備をしたいと思います」
 「やつらは西の谷を必ず通って、ここへやってくるはずです」
 「そこで、軍隊の半分は谷で待機、残り半分は国境の城壁門を守って欲しいのです。
 「俺たちは谷で戦って、こちらに来ないよう食い止めます」
 「魔獣が何匹か通過してきたら門で食い止めて下さい、お願いします」
国王「よし分かった、騎士団長早速軍隊に命令してくれ」
騎士団長「はっ」


【谷】
軍隊総勢 2万人が谷で整列している。
勇作「もう間もなく魔獣たちの先頭が見えてきます」 「俺が出来る限り敵を倒しますが、中には逃れるものもいますので、皆さんはそいつらをお願いします」
団長「わかった、気をつけてな勇作、死ぬなよ」
勇作「はい、それじゃ」
勇作は一気に空を飛んだ。


勇作「光子力ビーム」
勇作は空を飛びながらビームで一斉掃射した。
敵隊列の先端から末端までの魔獣たちは列の端の一部を残して焼き払った。


地上では、ビームから逃れた魔獣たちを千夏が冷凍にしていた。
大国軍の兵士たちも血が騒いだのか、全員剣を抜いて敵に切りかかって行った。
千夏「勇作はどこに行ったのかなぁ」
 「私も行ってみるか、えい」
千夏の背中に大きな白い翼が現れた。
千夏は翼をバッサバッサと動かすとスーと空を飛んだ。
団長「おー、まるで天使のように美しい」
千夏「どこかなぁ」 「あっ、いた」
勇作は 2 人の魔人とすごいスピードで空中戦をしていた。
時々剣と剣が当たって火花が散っていた。


千夏「それじゃ私は下にいるゴブリン達をやっつけるか」 「ブリザード」
猛吹雪のような風にあたったゴブリン達は、あっと言う顔で氷になった。
勇作は、2本の剣で二人の魔人と地上で戦っていた。
千夏が見たとき、魔人の一人の胴体が真二つに裂けた。
千夏「よし、二人掛かりの恐ろしさを思い知るがいい」
千夏は魔人にブリザードを仕掛けた。
魔人の体は逃れたが足が地面に凍り付いた。
千夏「勇作―今よー」


勇作「よし、エクスプローション」
勇作は、強烈な爆裂魔法を放った。
魔人は跡形もなく砕け散った。
勇作、千夏と国王軍が谷で進撃を食い止めた為町には全く被害がなかった。
団長「勇作殿、千夏殿やりましたな」
 「お二人のおかげでこちらには負傷者が全くおりませんでした、完全勝利ですぞ」
勇作「それはよかった」
団長「それじゃお城に戻りましょう」
千夏「はい」


【王の間】
国王「ありがとう勇作殿、千夏殿」
勇作「王様、まだ安心できません。魔人はあと二人います」
国王「なんと!」
勇作「奴らはこちらの戦い方を研究しているでしょう」
 「こちらも作戦を練らねばなりません」
国王「こちらの作戦とは」
勇作「たぶん魔人はこの町で暴れるでしょう」
 「そうなると民が巻き沿いになります」
 「そこで、民を全員お城の中に避難して貰いましょう」
国王「なるほど、騎士団長さっそく隊員たちに命令してくれ」
団長「はっ」
勇作「千夏ちゃんは、町の人たち全員が城の中に入ったら、お城をバリアーで覆って欲しい」
千夏「はい、わかったわ、最強のバリアーをはるわね」
勇作「うん、相手は今までのとは桁違いに強いはずだ、気を付けて」
 「たぶん、魔人はこの町に着たとたん中心部を破壊すると思う」
 「自分は強いぞと示すためにね」
 「相手は仲間を 3人殺されて相当怒ってるはず、絶対今晩来る」
夕方、団長から町民が全員場内に避難完了したと千夏に報告があった。
千夏は、城の周りにバリアーを張った。
千夏のバリアーは、外からの攻撃を弾くが、中から外へ攻撃する事が出来る。
勇作は、町の中心にいた。
勇作「来る」
西の方から町の中心目掛けて光の玉が飛んできた。
勇作「フルカウンター」
勇作が叫ぶと飛んできた火の玉は、ピンポン玉のように元に戻って行った。
火の玉が飛んだ方角から、爆発音と同時に魔人の叫び声がした。
勇作のフルカウンターとは、相手の技をそのまま相手に返してダメージを与える技だった。
千夏「やったー、さすが勇作」
勇作「よし、行くぞ」
勇作は空を飛んで魔人に向かっていった。
魔人は、片腕を失い、全身緑色の血で染まっていた。
魔人「お、お前か、中々やりおる」
勇作は、刀を抜いて魔人の首をはねた。そして、6 人に分身して胴体の 6 つの心臓を
6 人の刀が同時に貫いた。
魔人の頭と胴体はドロっとした液体になり蒸発した。


勇作「お前がラスボスか」
悪魔のような姿の魔人は怒り狂い、大きな暗黒ドラゴンとなった。
ドラゴンは勇作に向けて口から炎を放った。
勇作「ブリザード」
強烈な冷気で応戦したが、ドラゴンの炎がやや優勢のため一旦空に飛んだ。
ドラゴンの複数の鱗が手裏剣の様に勇作目掛けて飛んできた。
勇作「パーフェクトキューブ」
四角いバリアーに囲まれ鱗を弾いた。
勇作「お返しだ、エクスプローション」
太い稲妻がドラゴンに命中した。だが、稲妻は弾かれた。


ドラゴン「第3形態」
蝙蝠の羽、悪魔の頭、筋肉隆々の体はドラゴンの鱗に覆われており、人型に変形した。巨大な斧を持っている。
勇作「くっ、鱗は光線を反射し、かなり固いため剣が刺さらない、どうしたらいい」
ドラゴン「キャハハハハハハ貴様の技など俺には効かんわ」 「死ねぇー」
目から黒い光線が放たれた。
勇作「それを待ってたぜ! フルカウンター」
黒い光線はドラゴンへ逆流した。
ドラゴン「しまっ、、、、、、、、、」
ドラゴンは大爆発して跡形もなくなった。
千夏「勇作―!!やったね、無事でよかった」


ゼウス「勇作、千夏よ、よくやった」
 「ご苦労じゃった、2,3 日ゆっくり休んでくれ、またな」
勇作「えっ、またなって??」
 「まっいいか、お城に戻ろー」
千夏「うん」
千夏は城に戻りバリアーを解除した。
国王「勇作、千夏よ、よくやってくれた、見事であった」
 「二人に何か褒美をしたいのだが、何が良い?」
勇作「うーん、それじゃ遠慮なく」
 「町全体でお祭りをしましょう、費用は王様のおごりということで」
国王「おーそれは良い、さっそく手配させよう」 「その前に、城には町民が全員いるのだから、王として礼をさせてくれ」
国王「皆のものー」
城内がシーンとなった。
「ここにおる勇者 2名、勇作と千夏の夫婦が 5人の魔人を見事倒してくれた。
これでこの国も平和になるであろう、本当にありがとう、いつまでもこの国を守ってくれ。彼らに褒美は何が良いと聞いたら、なんと町で祭りをして欲しいとのことだ。
金はわしが払う、明日の夕方、出店、音楽、花火盛大に楽しもうではないか」
おー、と歓声が沸き上がった。
そして、勇者、勇者と勇者コールが続いた。

 


【勇作たちの家】
勇作「ふうー疲れた、疲れた」
千夏「私もクタクタだよー、ねぇー温泉に入ろー」
勇作「うん」
次の日、二人が起きたのは昼過ぎだった。
千夏「おはよー勇作」
 「おなかすいたなぁー」
勇作「そうだね、何か作るから温泉に入ってきなよ」
千夏「うん、そうする」
勇作「パンと卵、ベーコンがあったな、あとはクリームシチューにしよう」
魔法は使わず食事の準備をした。
千夏がお風呂から上がった。
千夏「この家、落ち着くなぁ」
 「あっ、クリームシチューだ、頂きまぁーす」
勇作「もー食いしん坊だなぁ」
千夏「うん、美味しいよ、あー幸せだなぁ」
勇作「昨日あれだけ戦ったのに? 幸せ?」
千夏「うーん、何ていうか、何か大きなことをやり遂げた、というか、、、」
勇作が天井を見て何か考えている
千夏「どうしたの? 浮かない顔して、あっゼウス様のことね」
勇作「うん、またなって言ってた、なんかヤな予感しかしない」
千夏「勇作は未来予知が出来るんでしょ」
勇作「うん、でもここの次元だけなんだ」
千夏「なら考えても仕方ないよ」
 「ねぇねぇ、今夜のお祭り楽しみだね」
勇作「うん、りんご飴あるかな?」
千夏「そんなのあるわけないでしょう」
と言って勇作の脇腹を指でつついた。


【夕方 17 時】
ドーンと花火の音がした。
待ちの中心部がローソクや松明で明るくなっていた。
勇作「まずは王様にあいさつに行こう、どこかなぁ」
虫たちの視覚や聴覚を通して探した。
勇作「あっ、いたいた酒場にいるよ、行ってみよ」
二人は酒場に入った。
勇作「王様、すっかり出来上がってますね」
国王「おー勇者殿」
 「祭りはいいのぉー、勇者殿も一杯どうだ」
勇作「ありがとうございます、では頂きます」
国王「ほれほれ、千夏殿も」
千夏「ありかとうございまーす」
王様が自ら二人に酒を注いだ。
国王「この平和にカンパーイ」
二人は心の底からいい王様だな、ここにずっと住みたいな、と思った。
国王「ほらほら団長も飲め」
団長「でも王様、こんな時に悪人に襲われたら、、、、、」
国王「大丈夫じゃよこの町にはもう悪いものはおらん、なぁ、千夏殿」
千夏「はい、私が町全体に呪文をかけました。悪者は軍隊に自首するはずです」
団長「はぁ、それではお言葉に甘えて」
団長は立て続けに三杯ビールを飲みほした。そして、大声で笑いだした。
勇作「それじゃあ王様、ちょっと外の様子を見てきます」
国王「おー楽しんで来いよ」


外はフォークダンスに似た音楽が流れていた。
大勢の人が噴水の周りで踊っていた。
千夏「フォークダンス、懐かしいね」
 「中2の林間学校で、丁度勇作と私が踊る寸前で音楽が止まっちゃったのよね」
 「あの時は泣きそうだったよ」
勇作「えっ、そうだったの? 全然わからなかったよ」
千夏「でも、夜中トイレに起きたら偶然勇作もトイレでいっしょに行って、、、、」
 「帰りにフォークダンス踊ったんだよね」
勇作「あれ、木村に見られててさぁ」
 「帰りのバスの中で皆に言ったからすごい恥ずかしかった」
千夏「そぉ? 私も恥ずかしかったけど、うれしかったよ」
 「これで堂々と勇作と付き合えるって」
 「どうしたの? 顔赤いよ」
勇作「の、飲みすぎだよ」
千夏「はっはははははははは」
この日町民たちは心の底から祭りを楽しんだ。
明け方まで騒ぎは続き、太陽が昇ったころはいつもより静かだった。


次の日の夕方、勇作の家に一人の老人が訪れた。
老人は小柄で白髪で長く、口の周りから長く白い髭で水色の布をまとっており、大きな杖を突いていた。いかにも仙人らしい姿をしていた。
千夏「あなたはゼウス様ですね」
老人「ほーなぜそう思うのじゃ」
千夏「心を見ようとしたら眩しくて見ることができませんでした」
 「それからゼウス様はまた来るとおっしゃってましたし」
老人「見事じゃ千夏」
 「勇作は悪いことができんのぉ」
勇作「うっ、僕は悪いことなんてしませんよ」
老人「ふぉほほほほほほ」
笑いながら髭を撫でている。
勇作「で、何かあったのですか」
ゼウス「うむ、実は君たちの元の世界が大変なことになっててな」
勇作「えっ、大変なことって娘は無事ですか」
ゼウス「無事じゃ、今のところわな」
 「しかし、最前線で戦っておる」
勇作「一体何と戦っているのですか」
ゼウス「未来人じゃ」
 「100 年先の未来は人工知能に支配されている」
 「未来人は必死に抵抗したのじゃが、相手が強すぎて過去の世界に安住を求めたのじゃ」 「わしはどうも機械は苦手じゃ、魂が無いのでな」 「そこで君たちの力を借りたい」 「未来には人類が住める場所がない、リセットするのじゃ」
千夏「すごくスケールが大きな話ですね」
ゼウス「そうじゃ、シリーズ物はだんだんスケールが大きくなるものじゃ」
 「という訳で一刻も早く元の世界に戻ってくれないかのぉ」
勇作「ゼウス様わかりました」
 「その前にこの国の王様にしばらく旅に出ることを伝えて来ます」
ゼウス「うむ、わかった、では、君らが戻るまで、わしは温泉を借りるぞ」
勇作「はいどうぞ、じゃ直ぐ行きます、千夏ちゃん行こ」
千夏「うん」


【王座の間】
勇作「王様、昨日はありがとうございました」
国王「いやいや、わしも久しぶりに楽しんだぞ」
勇作「あのー、せっかく落ち着ける場所が見つかったと思っていたのですが、ある国が魔人によって支配されようとしていると連絡がありまして、しばらく旅に出ることになりました」
国王「なっ、なんと、頼りなる仲間が出来たと思っていたのだが残念じゃ」
 「でも、君らの力はわし等のものではなく、困っている国を救うためにあるのだからな、 ぜひその困ってる国を救ってやってくれ」 「そして、いつの日かまた戻ってきて欲しい」
千夏「王様、ありがとうございます。また戻ってきます」
 「王様と団長さんへプレゼントです。この指輪はお二人に危機が迫る時きっと助けになるでしょう、いつも身に着けていて下さい」
国王「おー千夏よ、ありがとう、千夏だと思って大事にするぞ」
勇作「それでは皆さん、お元気で」
二人は空を飛んで家に戻った。


ゼウス「おーおかえり、いい湯であった」
ジョッキでビールを飲んでいた。
ゼウス「よし、それでは君たちを元の世界へ戻すぞ」
ゼウスが呪文を唱えると二人の足元に魔法陣が出現して輝いた。
光は徐々に輝きを増し、2人は消えた。

 

つづく