「cord」についてです。
このレコーディングは
アルバムの中でも最も特殊でした。
曲をレコーディング中に作りました。
自分を追い詰めハラハラさせながら。笑
で、この曲だけ
唯一ドラムが入っているのですが
リズムの尺だけを決め
（曲の分数、速さ（BPM）、この箇所で盛り上がる、とか。）
先にドラム録りをしてから
スタジオでドラムパターンを聴いて曲を作ります。
曲時間が短いのは未知の領域だったので
間延びを避けたかったためです。
編成も面白く
ドラム、ピアノ、キーボードっていう感じで
ゲストプレイヤーを
散々振り回したわけです。
わたしはあまり
関わってくれたプレイヤーに
ここああやってこうやってと
ほぼ言わないので
「なんちゅう作り方をするんだ。」と。
でも、恐らく楽しんでくれたのは確かです。笑
こういうヒヤヒヤした感覚は
仮に殆どのミュージシャンが
精神的マゾ気質な要素があることを
差し引いたとしても
レコーディングが
素人でも出来る時代になったからこそ
CDに残らない感情というか
最近は自分で決めなければ
タイムリミットがないわけですよ。
ヒヤヒヤなどという
焦りの感覚は
自分を向上させるには
案外必要だったりするんです。
レコーディング時の自分の実力なんて
たかがしれているわけです。
練習よりもライブよりも
うまく録れるわけがありません。
だったら
精神的に焦らせて
その状態でどこまでうたえるか？
に焦点を当てたのです。
さて。
cordというスペルを日本語に訳すと
暗号という意味です。
実はこの曲、
運を上げるための暗号でして。
サビにヒントが書いてあります。
大事なチャンスに使えるよう
運をコツコツ貯金することを
10年くらい前から継続しています。
わかる方達にだけわかれば良い
というコンセプトで。
「どうしてこんな簡単なことやらないの？」
という感覚になってしまうと
ただの押し付けになってしまうので
さりげなく暗号として伝えております。
さぁ次回は最後のセルフライナーノーツです。