初めて明かされるエリヤの過去…

ローシュタインとの出会いも。


どんなに許せない過去があったとしても

「キレイに別れる」ことはとても大事なんだと教えられた。なぜなら、その瞬間もまた、「想い出」になるからだ。激しい想いがあったとしても、その人に対して、またその人との間に生まれた時間に対して、真摯に向き合い、そして「最後を美しく終わる」ということは、同時に「美しい始まり」でもあるからだ。


エリヤには幼いころから、「人に頼らず1人で立とう」とする覚悟があったように思う。

母親が、いつまでも、助けてくれる王子様を待ち続けて、自分も周りの人間も腐らせてゆくのと対照的だ。。。気の毒だが、そんな「誰か」はいない。

迎えにも来ないし、助けてもくれない。愚かだな。


他人と過去は変えられない。


自分の力で1人で立ち、新しい世界へと歩みを進めるエリカの姿は、大切なのは「今」だと、改めて教えてくれる。「今」の繋がりが「未来」を作る。


ならば、輝いた「今」を生きること。

言い訳をせず、他人のせいにせず、また人を頼らず努力を怠らず…自分にとって大切なものはナニカが常にわかっている人…

それが、私の考える「大人」である。


カタチではない。

生きる姿の話だ。

そして、そんな大人の姿は…美しいと思う。


到底許されないような激しい憎悪の感情も、美しく別れることで、いつかは「想い出」の一つになる。

確かに愛されてはいたのだと、ふと蘇る優しい記憶も、蓋をしたい醜い記憶も…同じ「過去」であり、いつかは、どちらも愛おしいナニカに変わる。


囚われずに「今」を生きることが、本当の意味で過去を乗り越えた、ということになるのだろう。


エリカのように…。


居場所がわかり、大切な人や、大切なモノがわかる…それさえあればいいのだと、確かにしっかりと理解でき、それらを大切にして生きるエリカの姿に、自分もそうありたい、と願った。