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50歳からの執筆ブログ

50歳を過ぎてからの自己成長を、自分を実験台にして取り組んでいます。

サッカーという競技を語るとき、私たちはついピッチに立つ11人の選手だけに目を奪われがちです。

 

しかし、アドラー心理学が提唱する「共同体感覚」の視点に立てば、勝利という目的を共有する共同体の境界線は、タッチラインの外側へと大きく広がっています。

 

本当の意味で強いチームとは、ピッチ上の11人だけでなく、控え選手、スタッフ、そして裏方の人々までもが、一つの有機的な「分業パートナー」として機能している組織を指します。

 

 

 分業の裾野を広げる:勝利を創る「目に見えない歯車」たち

 

現代サッカーにおいて、勝利はもはや選手だけの力で勝ち取れるものではありません。そこには広大な「分業」のネットワークが存在します。

 

相手チームの弱点を洗い出す分析官、選手のコンディションを整えるトレーナー、環境を支えるマネージャー。彼らは「サポート役」という補助的な存在ではなく、勝利という共通の目的を達成するために不可欠な、対等な「分業パートナー」です。

 

これは、私たちが生きる社会や仕事の現場でも全く同じことが言えます。私が務める会社でもそうです。華やかに注目を浴びる営業部門だけが売上を作っているわけではありません。

 

売上の裏側には、

 

  • 正確な事務処理を行う総務や経理があり、
  • 製品を滞りなく届ける商品管理部があり、
  • インフラを支えるシステム課があり、
  • 商品の魅力を形にするデザイン部があり、

 

それぞれの部署が、それぞれの専門性を発揮し、一つの生き物のように一体となって動くからこそ、初めて「売上」という一つの結果が生まれるのです。

 

 

 価値に優劣はない:清掃員から社長までを結ぶ信頼

 

 

アドラーは「機能に違いはあっても、人間としての価値は対等である」と説きました。この視点に立てば、組織における貢献に貴賤はありません。

 

例えば、本社の掃除を担当してくださるパートさんも、立派な「分業パートナー」の一人です。その人が毎日丁寧に掃除をしてくれるからこそ、社内は常に清潔に保たれます。

 

その清潔さがあるからこそ、来客される取引先やお客様を気持ちよく迎え入れることができ、それが会社の信頼感へと繋がり、最終的には大きなビジネスへと結びついていくのです。

 

もし「自分は掃除をしているだけだから価値がない」とか、逆に「自分は売上を作っているから偉い」と誰かが考え始めたら、その組織の共同体感覚は崩壊します。

 

役割が違うだけで、全員が「お客様の満足」や「会社の存続」という共通のゴールに向かって走る仲間であることに変わりはありません。

 

 

 居場所があるという感覚:長いシーズンを戦い抜く鍵

 

 

サッカーに話を戻せば、長いシーズンを戦い抜く上で最も重要なのは、出場機会のない選手や裏方のスタッフが「自分もチームの一部だ」と心から思える環境作りです。

 

試合に出られない選手にとって、「自分は不要な存在ではないか」という不安に打ち勝つのは容易ではありません。

 

しかし、彼らが「練習で主力に負荷をかけることが、週末の勝利の1%を支えている」と確信できたとき、チームの底力は倍増します。

 

監督やリーダーの役割は、こうした「目に見えない貢献」を可視化し、全員に「居場所」があることを示し続けることです。

 

 

 「11人以上」で戦うという真のプロフェッショナリズム

 

 

アドラーは、人が幸福を感じるためには「自分には価値がある」と思えることが必要であり、それは「他者に貢献できている」と実感したときに得られると説きました。

 

  • メンバー外の選手が対戦相手のシミュレーションを全力で務める。
  • マネージャーが先回りして準備を整える。
  • 分析官がデータの海から勝利の糸口を探す。
  • そして会社の清掃員が床を磨き上げる。
  •  

これらはすべて、大きな目的を達成するための尊い「貢献」です。

 

ピッチ上の選手や、最前線の営業マンは、その背後にある無数の貢献を感じ取るからこそ、「自分たちだけの力で戦っているのではない」という勇気を持つことができます。

 

分業の裾野を広げ、スタッフからパートさんまで全員が「居場所」と「役割」を感じられる組織。それこそが、アドラー心理学の目指す理想の共同体であり、どんな逆境にも折れない最強のチームの姿なのです。

 

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