WESTERN ELECTRIC 製 KS-9365 600Ω:50KΩ CDライントランス = MCフォノ昇圧トランス
WesternのCDライントランス = MCフォノ昇圧トランス。このライントランスを通すと
痩せていた音がグッと太くなる。またゲインが上がり、音圧レベルがかなり高くなる。
Westernで最上のものとされるライントランスは618Bですが、
トランスの巻き直しをしていない、レプリカではなくオリジナルでしたら
Western トランスはどんな音が乗るかというと、琥珀色の色彩感で音を浮き彫りに
したような独特な音色感に支配されます。温度感が高くなり暖かい音色になる。
どちらかと言うと倍音や音数が少ない、直接音しか聴こえてこない淡白な
プログラムソースより、サラ・ブライトマンに代表される多重録音を駆使した、
荘厳な宗教音楽など、音数が多くソノリティ(音の響き)が豊かで
クラシックの弦の音に潤いが足りないとか、冷たいCDの音に暖かみを
アナログレコードはCDラインのレベルとは比べ物にならない
微弱な信号を増幅して聴けるようにするものですから、
なければアッテネーターをCD-プリ間に入れて少し出力を絞るか
プリアンプのゲインを絞る。CDはレベル固定のものでも使えますが、
プリのゲインを低く出来ないと音圧が高すぎて音が歪(ひず)みっぽくなったり、
少し鈍(なま)ったりします。なので、使用環境やちょっとした使いこなしに
留意すれば、ナロウレンジにはなりますが、音の隠し味として
効力を発揮して、システムの音を往年のヴィンテージ
真空管アンプに買い替えたような、絶妙の風合であるとか、
HIGH:25dB=18.5
MID :18dB=7.8
LOW :12dB=4
CDラインアンプ用としてもDACの出力が二系統あれば
プリメインアンプ/プリアンプの入力セレクターで二系統を駆使することで、
曲によって、あるいは気分転換でアンプを切り替えるような
感覚で気軽に音の違いを楽しめる事が出来ます。
この個体の場合の接続の方法は黒いアース端子が付いている部分から
入力を差して、反対側の端子からから出力させるだけです。
CDP/アナログとプリメインアンプの前、
ゲインが高すぎるCDラインの入力は、必ず出力を絞らないと歪みっぽくなりますが
このトランスの性質を理解してアッテネーターで入力レベルを絞れば歪みもでないですし、
動作は全く問題ないです。トランスの断線による巻き直しはしていない、
このトランスは1960年代のオリジナルのままのものです。