鳥がいる












同じ場所で、同じ方向を向いて、まるで誰かを待っているようだ。












七ヶ月前、私は彼と一緒に犬を飼った。彼はずっと犬を飼いたいと言っていた。






彼の病気が進行するにつれて、歩くのも辛くなり、家で横になっている時間が増えた。







犬が家にいると寂しくないし、少しでも彼の生きる糧になってくれたらな、と思って一緒に飼った。











もちろん私も犬が大好き。だから、二人の間には今まで以上に会話も笑顔が増えた。











「暖かくなったら、三人で散歩にいこう。これを機に、体力作りに励むよ。」と意気込んでいた彼は犬を飼ってすぐに










天国に旅立った。













今思えば、私が一人になっちゃうから、犬を飼おうと言ってくれたのかなって思う。











私は犬と毎日散歩をする。











いつも川のまん中に、その鳥はいる。












ずっと同じところでどんなときも待ってる。











誰を待っているのかな。会えたらいいね。

















私もずっと待ってるよ。

















だから、もう一度会いたいよ。
彼が先月亡くなった。



この日が来ることはわかっていたけど、未だに信じられない。










「今どこ?」
ラインを送ったけど、返信ないなぁ。











バカだなぁと思うけど、送ってしまう。
ほんとバカだなぁ、自分は。
今日は私の誕生日。




今日はお休みをいただき、だらだらしていた。



昼頃に起きたら彼はどこかへ出掛けていていなかった。




彼は最近、杖がないと外を歩けなくなっていた。







どこに行ったのかな?









そう思っていたら帰ってきた。










青い紙袋を片手に。







「はい!」と私に差し出した。









「ありがとう。」







袋の中にはかわいくラッピングされた箱が入っていて、開けるとネックレスが入っていた。










「こんな素敵なものもらっていいの?気使わせてごめんね。」
彼が一生懸命歩いて買いに行ってくれたんだと思うと、涙が溢れてきた。









涙が止まらない。









すると、彼が
「できるときにしてあげたいの。もうすぐできなくなっちゃうと思うから。」









と、笑って言った。










私はさらに涙が止まらなくなった。









来年の今日は一人なのかな…
そう思うと、本当に涙が止まらなかった。









でも、今は素直にありがとう。




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