【どんな作品】

半グレ集団怒羅権で暴力、窃盗、密売などの犯罪に手を染め、13年間刑務所に服役した男の半生が描かれている。犯罪の手口の裏側や刑務所生活など社会の裏側を垣間見ることができる一冊

 

【感想】

☆人が変わるには
著者は石井弁護士の「私の中にも阿Qがいます」という言葉を受け、罪を直視しようと決断します。この阿Qのくだりは本著を見ていただきたいのですが、人が変わるためには自分の力だけでなく、相手の力も必要だと思いました。
☆女、老人は警戒されない
女性や老人は警戒されにくいので、犯罪集団の人材として重宝されるそうです。「女性が犯罪を犯すわけない」と考えない方がいいなと思いました。
☆フライドチキンが理由で人を刺す
著者の学生時代、仲間内に兄弟がおり、フライドチキン1本のために弟が兄を刺す事件があったそうです。当時の著者たちは貧乏で常に空腹状態だったらしく、食材の確保は死活問題だったらしいです。フライドチキン1本で人を刺してしまうのかと衝撃を受けました。