毒親。
「子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親」

意図したわけでもないのに、なぜ毒親になってしまうのでしょうか?


人は多少なりとも自分以外の人間と関わって生きています。

2人の人間関係を簡単な図に表すと、下のようになります。



斜線の重なった部分が大きければ深い関係、小さければ浅い関係です。


親子関係はこの重なりが大きくなります。

同じ家に住み、使う場所も共有。一緒にご飯を食べて、会話も多い。

重なった部分は、親の人生と子の人生が重なっているのです。

重なっていなければ、どちらの人生かわかりやすいですよね?
でも、重なってるから、非常にわかりにくいんです。

わかりにくいから、区別がつかず、お母さんが子どもの人生に介入してしまうのです。

勉強していい大学にはいりなさい!
あの子と遊んじゃダメでしょう!
宿題をやってから遊びなさい!
ゲームなんか時間の無駄!
とかね。

お母さんが子どもの領域を支配しちゃうんです。

親子といえども、感覚も価値観も違うんです。
自分の感覚や価値観を否定された子どもは、必死に自分を抑え込むんです。
自分の領域をお母さんに差し出すんですよ。

そうすると、お子さん自分の領域の一部がなくなった感覚になっちゃうんです。
三日月さんになっちゃうんです。

三日月さんは自分の一部が欠けているのでいつも満たされない想い(虚無感)を抱えています。
そうすると何かで欠けた部分を埋めようとするのです。

アルコール、薬物、食べ物(摂食障害)、ギャンブル、買い物、万引き、人、仕事、ゲームなどに依存するんです。


人に依存するのを「共依存」っていうんです。
(ここでは共依存的思考の意味で使います。)

誰かを支配(コントロール)することで欲求(欠けた部分)を満たそうとするんです。

子どもだったり、夫だったり、親だったり、友達だったり。


三日月さんが大人になります。

「わたしは学歴が低いから、子供にはいい学校に入ってほしい」

「わたしが世間に冷たい目で見られたくないから、子どもにはいい子でいてほしい」

「いい暮らしがしたいから、夫にはいっぱい稼いでもらいたい」

「わたしは自信がないから、いいね!がいっぱいほしい。」

「自分の存在意義を感じるために誰かに尽くすことでいい人と思われたい。」

など。

親に支配されて三日月になってしまった子は、親になって、また子どもに同じことをしてしまうんです。
子どもの領域を支配して自分の欲求を満たしてもらうことで、欠けた部分を補填して、まんまるお月さまになろうとするんです。

または、親とは真逆の子どもに支配される関係。
親と同じにはなりたくない、と
子どもに自分の領域を支配させることで、また子どもに共依存的思考を植え、コントロールしようとするのです。

それぞれの子どもに合わせた子育てじゃなく、結局は親の都合の子育てになってしまうんです。

だって、支配する、されるの関係以外の健全な関係は親に教えてもらっていないから。


これが世代間連鎖なんです。


そうやって満たそうとしても、結局代用品じゃ、一時は満たされた気がしても、いつまで経っても満足はできない。
自分の一部が欠けたままなことに変わりないですもん。

で、もっともっと、と要求がエスカレートするんです。

子どもがどんなにいい子に振る舞っても、ちょっとしたことが気に入らない。
怒ってコントロールしようとするんです。(支配する親の場合)

これが毒親なんです。

お子さん、お母さんの手足じゃないんです。
お母さんの思い通りに動くことはないんですよ。


世間で毒親が知れ渡っています。

子どもを守らなければならない。
それは当然のことです。

ですが、毒親自身も三日月なんです。
子どもを助けても連鎖は止まりません。
親を助けなければ、連鎖するんです。
根本を断ちたいんです。


今自分が毒親かも、と思っている方。
あなたがお子さんに毒を吐いてしまうのは、あなたのせいではありません。

世代間連鎖によって、あなたの心が欠けてしまっているからです。

お子さんを助けたければ、まずあなた方がご自分の心を満たしてください。
お子さんに人生を返してあげれば、お子さんは自分の足で人生を歩き出しますよ。



こちらでは
境界線、
自分軸と他人軸
権利と責任、
自立、
過保護過干渉、
甘えさせると甘やかすの違い、
しつけ  など、
曖昧なところをきちんとご説明します。

今までとは違う視点で学んでいただいて、ご自身をしつけてもらいます。
ご自身がブレなくなります。

子育て相談室ではありません、と謳っていますが、
自然とお子さんへの接し方がわかってくるのです。