3月2日(日)、横浜市役所にて「ウルトラ・ユニバーサル野球」を体験してきました。

 

ユニバーサル野球®とは、年齢や性別や障がいの有無に関わらず、誰もが楽しめるようにと考案された野球です。

 

始まりは2017年、脳性麻痺の少年が「野球がしたい」と言ったことがキッカケでした。

 

その想いを実現させようと、大人たちは動き出します。

カッコイイ大人がいたもんだ…。

 

ユニバーサル野球は、5m四方の大きな野球盤を使います。

 

東京都千代田区の堀江車輌電装株式会社さんが開発したもので、早押しクイズで押すようなボタンを押すとバットを振れます。

 

それだけではなく、パソコンのマウスや視線入力でもプレイ可能で、それこそ寝たきりの人でも楽しむことができます。

 

さらに遠隔操作も可能で、今回は神奈川県立こども医療センターで療養中の子どもたちと横浜市役所をリモートでつないで、アレックス・ラミレス氏率いるチーム・ラミレスと試合をしました。

 

子どもたち、めちゃめちゃ楽しんでいたなぁ。

 

こども医療センターには、就職活動の時期にインターンで行かせていただきましたが、入院している子どもたち、すごくしっかりしているんです。

というより、“年齢不相応”にしっかりし過ぎていて、この子はどれだけ普段ガマンしているんだろう?本当はもっとワガママ言っていいのに…遊んでいい年頃なのに…って、胸がキュッとしたことを覚えています。

 

小児看護は、ただ病気をみるだけでなく、その子の成長と発達をみることが大切であると言われています。

 

そのため、治療だけでなく「遊ぶこと」が重要とされていて、私もインターンでは「とにかく遊んであげて」と言われました。

 

とはいえ、療養しながら遊ぶ時間をつくることって大変です。

 

ボランティアさんやファシリティドッグ等の力を借りながら、スタッフさんは最大限の努力をしていますが、それでも制限はあります。

 

今回、入院している子どものご家族が「全国のこども病院をリモートでつないで大会を開きたい」と感想を話していましたけど、とても素敵なアイデアだし、実現可能だと思う。

 

なお、ユニバーサル野球については堀江車輌電装株式会社が全国に貸し出ししているそうです。

 

バットの打球音とか、本物志向の快音で爽快ですから、スポーツが苦手…という方も一緒に楽しめますので、もっと全国に普及してほしいなぁ。

 

ラミレス氏は、とても大きくて温かい手をしていました。

 

チームメイトひとりひとりに笑顔で「大丈夫、大丈夫」と声をかけていたり、ナイスプレーには「ゲッツ!」「よろこんで~♪」と盛り上げていました。

 

そして実況は元NHKアナウンサーの内多勝康氏

 

プロなので当然といえば当然なのかもしれませんけど、実況がリアルな球場さながらに小気味良い…。

 

バッターボックスに立つ選手を呼ぶウグイス嬢も、“本物”クオリティー…。

 

豪華だ…!贅沢すぎるぞ…!ウルトラ・ユニバーサル野球大会…!

 

このイベントは、東京新聞さんが記事にしています。

会員限定記事ですが、途中まででも概要がわかりやすく書かれていますのでリンク貼らせていただきますね。

(「ユニバーサル野球」楽しんで 横浜・巨大ゲーム盤で決勝 重度障害ある選手、視線入力など活用:東京新聞デジタル)

 

近頃、「インクルーシブ(inclusive)」を促進していこうという動きが出てきています。

 

神奈川県がインクルーシブ教育に取り組んでいたり、大分県別府市では「別府モデル」なるインクルーシブ防災に取り組んでいたり。

 

私の聞いた話では、湘南ベルマーレが神奈川県と相談しながら取り組んでいるとか…。

(神奈川県藤沢市でイベントしてました)

 

横浜市は、全国に先駆けてというか、いろいろな団体がやってますよね。

羨ましい…。

見倣いたい…。

大多数の健常者にはイメージしにくいことですが、自分で唾液や痰が出せない人はそのままにしていると溺れてしまいます。

つまり、呼吸ができなくなって窒息…。

あるいは、誤嚥して肺炎になります…。

 

そんな事態を防ぐためのグッズが「吸引器」。

https://www.amazon.co.jp/%E8%88%88%E4%BC%B8%E5%B7%A5%E6%A5%AD-%E5%B0%8F%E5%9E%8B%E5%90%B8%E5%BC%95%E5%99%A8%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%82%A2C-%E5%85%85%E9%9B%BB%E6%A9%9F%E8%83%BD%E4%BB%98-KS-1000C-1%E5%8F%B0/dp/B07X3ZWHDY/ref=sr_1_9?crid=24N2UG0XC0CUZ&dib=eyJ2IjoiMSJ9.wZ5_ivjH_IYXcYYWkwOA46RwgiOIXKYQj0RsKw8a_Y9kBJr5Roxl3V_uBQpTwvoqNdwz2LUR5jn5SGNzq7YEYtB8MOMOzDPYLsEUlGvCw6_v4xzbtNVpzXTKYOinWwqSlqajWDS2NsvexJM6YveBuTol5rhvooqFafXGbsRJqDz374ZD7VHk5gI6bAXDiL7KBMwJUbu0ZILzZucbahQQD7U-U21e8Ya15fLsJcE7DMnfU-mCfvGJgJVPylZYAjDZTAO2C44GDY9ci2wEIGVaJnBeyQJL8bw8yMhD7IzVQUz9u8quQJufVb_RAXU5-exf7Vot6vW-dyyJCgMu_jJMtzpnXNKBnEwKI9vcFpFvdN8OcQdlWWlY8xTqHoPw-mJ_bLNAnNmUgB8XBOC7nfdp8dEG_daPe7n8zt6K7SFPcSedEEy1SI-fohYRcXVSrl9E.l_5pxzykrFYpGaKuu-F2Kpg9nAHvtfl2w3-PYaw7E6I&dib_tag=se&keywords=%E5%90%B8%E5%BC%95%E5%99%A8+%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%94%A8&qid=1740718316&sprefix=%E5%90%B8%E5%BC%95%E5%99%A8%2Caps%2C286&sr=8-9

(吸引器の一例として、Amazonリンク)

 

吸引器で唾液や痰を除去することで、窒息や誤嚥性肺炎といった生命にかかわる事態を回避します。

 

そんな必需品の吸引器が、突然動かなくなりました。

どうしましょう…?(;'∀')

 

じつは以前もこうしたトラブルがあって、そのときは取り扱い業社(吸引器を納品してくれた営業所)に連絡すると、その日のうちに代替品を届けてくれました。

 

嫌な顔一つせず、「呼吸が止まったら大変ですもんね」と利用者を気づかう、まさに神対応!

 

だから今回も…。

そんな期待を胸に、営業所へ電話をかけました。

 

「まず、吸引ボトルのパッキンを外して、きちんと固定されているかどうか確認してください」

ん…?

 

本当に故障なのかどうか、電話越しに確認しようというわけですか…。

 

そんな基本的なチェック、とっくにできてるわ!と思いつつ…、

 

「それでも動きません。吸引のスイッチを入れると、数秒ですぐに止まってしまい吸引できないんです。痰がとれないと呼吸ができなくなるので困っています」

と動作チェックに付き合います。

 

「そうですか。それでは吸引する穴を指で塞いで、吸引圧を教えていただけますか?」

悠長…ッ!

 

呼吸ができなくて困っていると言っているのに、単に“機械が故障してお困りなのですね”って感じがスゴクする…。

 

動作チェックに付き合いながら、「吸引ができないと呼吸ができなくて生命に関わります。緊急で代替品を持ってきていただくことはできませんか?」と切り出すと…。

 

「それではこちらから見積書を郵送しますので、それを市役所に提出してください。市役所に申請が通ったら、当営業所から吸引器を納品いたします」

うん…。それって正規の、市役所を通して吸引器を購入する場合の手続きですよね…。

 

「緊急で、代替品を今日中に持ってきていただくことはできませんか?」ともう一度伝えると、

「市役所やケースワーカーが介入する場合、そういう対応をすることができます」とのこと。

 

たしかに、前回は病院の看護師さんが介入してくれてた気がする…(10年ほど前…?)。

前回の対応は特殊なケースだったのかな…?

 

それならばと、市役所へ相談の電話を入れると…。

「市役所は申請された書類を受理するところであって、吸引できなくて呼吸ができない等の状態について責任を負うことはできません」

ですよね、知ってます。

知ってますけど、業社さんから言われてトライしてみました。

 

それはともかく、どうしよう。

 

①業者さんに再度電話を入れて、別の社員さんに相談してみる。

 → 先ほどの対応があきらかにおかしかったので、ありだとは思います。(しなかったけど)

②救急車を呼ぶ。

 → 救急車には吸引器も酸素もありますし、本当に切迫した事態であれば呼びます。ただ、ウチの場合はある程度は自己喀痰できるので(ずっとは無理)、救急車を呼ぶほどではない。

③訪問診療や訪問看護ステーションに相談する。

 → 今回の場合、妥当な選択だと思います。事業所によっては吸引器の予備を持っていたりして、緊急時に対応できるようになっています。(事業所によります)

 

ウチの場合は…、

④事情を知った知り合いが、即座に貸してくれる。

 

本当にありがたいなって思ったのですが…。

わが家と同じように家族の介護をしている知り合いが、「今は使ってないから」と貸してくれました。

吸引器が故障してから、数時間で解決です。

 

じつは、妻がSNSで状況を発信したところ、いろんな心配の声や「周りに相談したり手配しようとしていた」という声、アドバイスを数々いただきました。

 

ソーシャルネットワークって、すげえ…( ゚Д゚)

 

その中で、参考にしようって思ったアドバイスが、吸引器の2個持ち。

 

ウチが使っている吸引器の耐用年数は5年ですが、すでに10年以上使っていまして、動かなくなってしまうのも「さもありなん」といった状況でした。

なので、動かなくなる前に次のを買って、古いのは予備にしましょうという知恵です。

 

自治体によって異なると思いますが、たとえば5年以上使っていれば補助金が使える…なんてことも。

 

耐用年数を超えて酷使した医療器具…それも人命にかかわる備品…を壊れるまで使い続けるなんて、考えてみたら危ないですよね。

 

しかも、今回のように対応がスムーズにいかない場合もありますし…。

たまたまウチは呼吸状態が比較的安定していて、たまたま親切な人が手を差し伸べてくれただけってだけで…。

 

いろいろ勉強になりました。

 

生命にかかわる医療機器は、突然故障したときにどうするかもイメージしておこう…。

そして、同じように困っている人がいたら助けられるようにしよう…。

 

最終的に拠りどころになるのは、公助よりも自助・共助ですね…!

妻と話していると、ちょくちょく言われる一言。

 

「それ、書いておいた方がいいよ」

 

気になること、引っかかったことは、メモのように残しておいた方がいいとのこと。

 

それならば…。( ..)φ

DSC_0383.JPG

入院患者さんが元の生活に戻れない問題について。

 

私が看護師をしていた病棟は、整形外科(骨折など)・脳神経外科(脳卒中など)だったのですが、

高齢だったり、持病があったり、障がいがある場合などは、体力が著しく低下することがあります。

 

歩けていた方が車椅子生活になったり、トイレに行けていた方がオムツになったり、結果、元の住居に帰れなくなったり。

 

もちろん病院のスタッフはそうならないように努めるのですが、なかなかそうもいかない現状もあります。

 

傷病という災難が突然降りかかり、わけもわからないうちに救急搬送されて緊急入院になり、痛かったり苦しかったりで「もういいです…死なせてください…」とメンタルも落ちてしまって…。

治療やリハビリに前向きになれないと、体力の低下も加速してしまうんですよね…。

 

一説によると、「1週間入院すると、10年分老化が進む」なんて話もあったりします。

 

なので、一日でも早く元の生活に戻っていただくことが一番いいんです。

 

元の生活に戻れるのならば…。

 

 

患者さんが退院するために重要な要素が、元の生活に戻れるかどうか。

 

一人暮らしの方は、一人で暮らしていけるかどうか。

ご家族と同居されている場合は、ご家族が受け入れられるかどうか。

施設の場合は、施設が受け入れられるかどうか。

 

…施設と一括りにしてしまっていますけど、「自分のことは自分でできないと受け入れられません」「自分で歩いてトイレに行けないと退所になります」など、受け入れ条件が厳しいところもあるので大変です。

 

せめて「車椅子に座れれば受け入れ可能です」「医療行為がなければ対応できます」「夜間は看護師がいないので、医療行為が日中だけで済むのでしたら大丈夫です」とか…。

そんな施設が増えてくれると嬉しいのですけど…。

 

 

私が勤めていた病院は急性期病院で、社会の役割としては「手術や治療などで生命を救う場所」。

 

毎日毎日救急車は後を絶たないので、なるべくベッドを空けておいて、生命の危機にある人を受け入れることが仕事です。

(「ここにずっといられないんですか?」と言われることもありますが、ごめんなさいなのです…💦)

 

あと、急性期病院は治療に特化しているので、充実したリハビリや質の高い生活を送るには不向きな場合も…。

(私は介護施設でも働いていましたが、柔軟に対応できるのは施設でした。一概には言えませんが、介護施設ではその人の治療以上に生活の質を大切にするからです)

 

急性期病院は治療する場所であって、ある程度の治療を終えたら退院していただく場所ですから、生活の場にスムーズに戻っていただくことが重要です。

 

傷病という災難が降りかかってきたとき、入院はゴールではありません。

 

災害で例えるなら一時避難所のようなもので、本当の安息の場所はその先にあるんです。

 

ただ、様々な事情があって元の生活に戻れない方が多くいることも事実です。

 

高齢でも、持病があっても、障がいがあっても…、

言葉が通じなくても、おひとり様でも…、

 

安心して生活できる地域であってほしいですよね。