ヴィクトリア朝末期の1898〜1899に造られたペンシル | Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

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○○○ 71' FIAT500との生活○○○
MEXが綴る旧FIAT500との悲喜こもごもな日々

今回もアンティークな繰出し式ペンシルを。

 

ということで今回は、

ヴィクトリア朝末期の1898〜1899に造られたペンシル

でございます。

 

 

 

実はこれ、長さが変化する仕組みのペンシルなんです。

この状態ではただの棒みたいなのですが・・・

 

 

ボディーを押さえて天冠側を回すと、反対側から内部に隠れていたペン先がニョキっと出て来ます。

さらに回して・・・

 

 

 

これでペン先が全部出た状態。

 

 

 

ペン先収納時は55mmほどだったのが・・・

 

 

 

ペン先を出して、さらに後ろを引き出すと10cmほどになって、持ちやすくなるという凝った仕組み(^^。

 

購入当時調べてたら、これが造られた時代には、こういったものが流行ったのか、様々な種類があるようです。

 

 

 

芯はこのように、先端近くを回して繰出します。

 

 

 

全体の造形は、それまでの彫刻的なヴィクトリアンペンシルと比べると、ずいぶんシンプルになっていますが、それでもなかなかに美しいと思います(^^。

 

芯径はやはり1.18mmで、1.2cm強程度の長さしか収納できませんので、出先でのちょっとしたメモ用といった位置付けだったのかもしれませんね。

また、形状からして、チェーンに繋いで使われたようです。

 

 

 

さて、こちらもホールマークを改めて調べて見ると、左から、

 

メーカーズマーク=磨り減っていて読み取れない~(^^;;。

 

スタンダード・マークはライオン=925silver。

 

アッセイ・オフィス・マーク(Assay Office・試金鑑定所)はTown Mark=Chester。

 

デイト・レター(Date Letter)は四角囲いにP=アッセイ・オフィスがチェスターの場合、このマークは1898~1899年(で合ってるかな?)。

 

ということで、1898~1899年、ヴィクトリア朝末期のチェスターで鑑定された、メーカー不明の925silver製ペンシルということになります。

 

 

 

ボディの手彫りっぽい刻印に『29TH JUNE 1901』とあるので、概ね合っているでしょう。

 

『MEMENTO FROM 2, BRISTOL CHAMBERS』ということは、ブリストルの判事執務室からの記念品なのかな?訳間違ってる?(^^;;

当時、それなりの地位があった人が使っていたのかもしれませんね(^^。

 

 

 

ヴィクトリア朝末期の1898〜1899に造られたペンシル_END