CACAZAN ドライビンググローブ | Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

○○○ 71' FIAT500との生活○○○
MEXが綴る旧FIAT500との悲喜こもごもな日々

CACAZANドライビンググローブ

皆さんドライビンググローブって使ってます?
エアコンも無いチンクで夏にグローブをするのはマゾだ!と言うなかれ^^;;。
(いや、夏にチンクに乗っている時点でマゾか?)
これって格好良し悪しの話しじゃないんです。
パワステも無いマニュアル操作の旧車には
特に
チンクなどは普通に運転していても手に汗握る状態(笑)。
ステアリングホイールを握ると路面状況がかなりダイレクトに伝わるし、加えて頻繁なシフト操作で、
結構手にかかる負担は大きいのです。
特にチンクのノーマルの細い大径樹脂製ステアリングホイールや、昔のABARTHのウッドタイプ等は素材が硬いので、汗をかくと滑って危険です。
MEX号はステアリングホイールを革巻きに変えているのでまだクッション性が有りますが、それだと汗で革の劣化も有りそうです。
そんな理由でMEXは普段、ドライビンググローブをしています。

ただ問題は「どこで購入するか?」です。
探した経験がある人はわかると思いますが、なかなか売っていないし、あったとしても気に入らなかったり、外人サイズでデカかったり、実物を試着できなかったりと悩みどころも多いです。
私は幸い試着ができて、その中でもまだフィーリングが良いと思える物を、長いこと幾つか使ってきましたが、外国製のグローブは価格の割に縫製が雑で、ほつれが早いうちに出てきたり、やっぱりサイズに違和感があったりと不満も多くあり、
「やはり日本人の手の形には、日本の職人さんが作った物が合うのではないか?」
と、日本製を探し続けていました。
そんな中で見つけたのがCACAZAN-イズイシ手袋さんです。
ONLINEショップの製品や、『手袋職人ブログ』を見ていくうちに、その仕上り具合にかなり興味をそそられました。
製作範囲も広く、車用・バイク用・普段用、そしてスポーツ選手用やヒーロー物用まで!!作っていらっしゃる。
でも、工房兼ショップは”手袋のメッカ”四国の香川県なのでなかなか行けません。
東京でオーダー会もあったようですが、残念ながら気付いた時には終わった後でした。
しかし、ONLINEショップにあるサイズ表の、職人さんご本人の手のサイズが、MEXとは人差し指の長さが違う程度で他は一致!
今回はハーフフィンガーモデル狙いなので、指の長さは良しとして、散々迷った挙げ句、遂に思い切って試着無しでDDR-070のMサイズを発注しました。
そして到着したのがこちらです。

CACAZAN_01


到着して先ず外観を確認しましたが、丁寧な裁断と美しい縫製、複雑で難度の高そうな立体がきめ細やかに作られており、グローブではよくある、内側の糸のほつれなど全く見当たりません。
パイピングの仕上りもとても美しく、職人としての技量の高さを実感できます。
そして、しっとりとしつつもコシの強いディアスキンの感触がとても良いのです。
また、ディアスキンの独特の表情も質感が良いため、チンクには勿体ないくらいの高級感があります。

外観にすっかり満足したので、早速サイズ確認のためグローブをはめてみましたが、案の定、ピタピタでジャストフィットです。
なので、当然脱ぐのは時間が掛かります^^。
でも使用しているうちに手に馴染んで若干伸びるでしょうから、今はこれで良さそうです。
次に手を握ったり開いたりしてみたところ、これは!・・・想像以上の柔軟さと感触の良さ!
親指の関節の突っ張るところがパンチングレザーのためか、指を曲げた時に締め付けられるような窮屈さもありません。
手の甲にある指の付け根の開口も、手を握った時に延びの”逃げ”として良く効いていて、圧迫感を緩和しています。
更に、指の部分が短いハーフフィンガーとは言え、どうやら手の力を抜いて自然体でいる時の形を意識して立体縫製されているようです。
つまり、気を配ったディテールの一つ一つのこだわりに、この装着感の理由があったのです。
(MEXは
ディテールが質を高めている物が大好きなのです。)
「これは”着る”グローブだった!」
と思えるほどに素晴らしい装着感です。

さて、実際に使用してみると、今年も暑~い夏なので汗もかきましたが、甲面の開口部や指マチのパンチングレザーが通気を確保してくれていることに加え、裏地のキュプラも手伝って、思いのほかさらりとした感触でした。
そして柔らかく気持ちのよいフィット感のディアスキン。
サイズがバッチリなので着心地抜群です!
また、ステアリングホイールやシフトノブを握ると、革の厚みが程よいクッションとなっている事がよくわかり、握り心地が良くホッとした感じがします。
これは見た目だけではわからない、使って初めてわかる感触でした。
う~ん、今まで使っていたドライビング・グローブはいったい何だったのだろうか・・・。
などと、全くのべた褒めなのですが、実際悪いところが見当たりません。
こんなにいい物が有るとは知りませんでした。
ハッキリ言って、この価格では安いくらいです。

CACAZAN_03

手を伸ばすとこのように浮きが出ますが、軽く握った状態から先は手に吸い付いてきます!

ただ、個人の体質の問題ですが、猛烈な汗かきのMEXとしては、強度不足にならない程度にもう少し通気穴を増やしたいところです。
それと、最近運転する頻度が高いため、一双だと汗で革への負担が大きそうなので、もう一双欲しい・・・。
そして550km程度走行して、グローブを脱いでみたらこのようになっていました。

CACAZAN_02


なんと!まんま手の形で自立しています(笑)。
その上、手相も出始めているではないですか。
使うほどに自分の物に、いや、自分の手の一部になっていきます。
如何に馴染みが良くフィットしているか実感しました。

因にこのディアスキンは特殊加工で水濡れにも強くなっていますが、革製品ですので取扱いはそれなりに注意が必要です。
使ったら適度な乾燥(陰干し&時々手を通す)を心がけ、後はCACAZANさんHP内のメンテナンスを参考に手入れをすると良いでしょう。
手入れをすれば長く使い続けられる物こそ良い物ですし、
そうやって使い続けることが、作ってくれた職人さんへの礼儀であり、感謝の気持ちへと繋がるのかなとMEXは思うのでした。


CACAZANドライビンググローブに関するその他のブログ記事はこちらです。

CACAZANドライビンググローブ_END

2016/02/17追記:
現在、CACAZANさんでは多くのバックオーダーを抱えており、オーダー手袋のメールでの打ち合わせを中止していらっしゃるようです。
詳しくはCACAZAN official WEBの、『お問い合わせ』をご覧ください。