世間はGW真っ最中ですね、最大10連チャンか・・・
私は仕事中ですが、2連チャン軍事ネタ。
ウクライナ・ロシア戦争、イスラエルとハマスの戦いで、偉い学者さんやコメンテーター、それにテレビのニュースでも戦争犯罪が問題視されていて、戦争にはルールがあると皆さん述べられていますよね。
そのとおり戦争のルールは、昔からある有名なジュネーブ条約や、ハーグ条約、その後の戦時国際法として数々の条約があります。
しかしこの条約は敗戦国に適応されて、戦勝国には適応されません。
第二次世界大戦
敗戦国ドイツの場合。
第二次世界大戦終戦のわずか数週間前の1945年2月13日の一晩に、英米空軍の爆撃機796機が軍事施設皆無のドイツの街ドレスデンを空爆。
ドレスデンの死者は13万5千人をこえ、20万人に達するともみられていますが、英米戦勝国は一切罪に問われていません。
ドレスデンには目立った軍事施設もなく、ドイツ最高のバロック様式の美しい街並みと数多くの文化財が知られており、人々はドイツの中でも「ドレスデンだけは空襲に遭うことはない」と信じていた。
爆撃の結果、最高で1,500℃もの高温に達する火災旋風が収まることなく燃え続け、死者は炭化状態になっています。
画像は全て拾い画。
空爆前 空爆後
ニュルンベルク国際軍事裁判は、英米仏ソ連の戦勝国においてドイツの戦争犯罪を裁く国際軍事裁判です。
ドイツ側は無罪を主張したが10人が絞首刑。
カティンの森・虐殺事件で、ポーランド軍将校や聖職者,警察官25,000人がドイツ軍が殺害して埋めた事案審理中、ソ連が虐殺したことが判明しましたがソ連は戦勝国なので不問。
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敗戦国日本の場合。
東京裁判(A級戦犯裁判)の被告は28人(うち死刑7人)でしたが、BC級戦犯裁判では計約5700人が裁かれ934人の死刑執行が確認されています。
ソ連でも推定約3000人が裁かれましたが全員死刑と推定。
カーチス・ルメイは、大東亜戦争(太平洋戦争)末期に東京大空襲、その他の日本の数多くの大都市、中都市に対する焦土作戦を指揮し、さらに日本に対する2つの原子爆弾の投下を指揮したアメリカ空軍司令官です。
日本人にとっては「鬼畜ルメイ」「皆殺しのルメイ」として知られていますが、
戦勝国側なので戦争犯罪者にも認定されていません。
それどころか、戦後に日本より勲一等旭日大綬章を授与されました(その名目は航空自衛隊の育成に貢献したこと)。
日本人を殺傷した皆殺しのルメイに勲章を授与するという日本政府の神経が信じられませんよね。
政治家は残された家族の思いなんか全く無視です。
佐藤栄作は戦場で戦ったことはなく国内でヌクヌクしており、鬼畜ルメイに勲一等旭日大綬章の授与を決定しました。
昭和天皇は国民の思いを受け止めて、これを親授しなかったというのは有名な話です。
BC級戦犯裁判で934人の死刑判決から一例をあげます。
「武士道裁判」と呼ばれた有名な裁判。
千葉県日吉村事件
(GHQ報告書3号、350号、624号、871号 再審記録25号、270号)
裁判の期間:1946年4月5日〜20日(境野鷹義は1948年1月7日〜21日)
1945年5月25〜26日の東京大空襲時の深夜、1機の29が千葉県長生郡日吉村(現・長柄町)に墜落し、搭乗員11人のうち4人は墜落死したが、5人は捕虜になり、残り2人は瀕死の重傷を負っていた。
夜明けとともに、捕虜5人は茂原憲兵隊員によって連行されたが、重傷の2人は日吉村の長栄寺に駐屯していた東部第426部隊第1大隊第1挺身中隊(隊長は満淵正明大尉)に預けられた。
中隊では手当を施す術もなく、2人の米兵は放置され、1人は間もなく死亡するに至り、もう1人のDarwin T.EMRY少尉も苦しみ続けていた。
中隊長の満淵正明大尉は、命が助かる見込みはないとして処刑を決意し、集まって来た100人以上の村民が見守る中で衛生兵の境野鷹義曹長に命じて斬首させた。
その後、菊地重太郎少尉の指示によって、EMRY少尉の死体は初年兵の刺突演習の材料とされた。
戦犯裁判で中隊長の満淵正明大尉は、「処刑は安楽死のために武士の情けで介錯したもの」と主張し、「武士道裁判」と呼ばれた。
判決の結果は、満淵正明大尉は死刑、、処刑実行者の境野鷹義曹長は無期懲役(戦後逃亡を続けていたため、分離裁判)、刺突演習を指示した菊地重太郎少尉は懲役25年、刺突演習に加わった下級兵士6人は懲役1〜2年となった。
このように敗戦国には戦争ルールが適用されます。
東京大空襲をおこなったB29乗組員1名を殺害して死刑。
数十万人の女性乳児を含む非戦闘員を殺害しても、戦争犯罪には認定されず、勲一等旭日大綬章を貰えるのですから・・・
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8月9日ソ連は中立条約を無視して満州に侵攻し、日本の民間人に対して略奪、暴行、殺害を繰り返し、捕虜を含む60万人の日本人をシベリア抑留して過酷な労働に従事させ6万人以上が亡くなりました。
このような戦争犯罪も一切裁かれることはありません。
もう一度言いますが、戦争犯罪・戦争ルールは敗戦国に適応されて、戦勝国には適応されていません。
要するに、戦争犯罪しても勝ってしまえば勝!負けてしまえば負け!
このような事はテレビ等では一切放送しませんよね。
ウクライナ・ロシア戦争では、私はロシアが勝利すると思いますが、そうするとロシアの戦争犯罪は認定されません。