柔道男子100キロ級で21年東京五輪金メダル、24年パリ五輪7位のウルフ・アロン(28)が2日、来年6月の全日本実業団体対抗大会を最後に現役引退すると明かした。母校の東京・葛飾区立小松南小、葛飾区役所を表敬訪問後に取材に応じ、「最後はそこ(全日本実業団体対抗大会)と決めている」と語った。
すでに自身のYouTubeチャンネルでは公表していたが、この日は改めて「これ以上(五輪出場は)ないと思った。五輪が終わり、考えが定まった」と話した。来月に佐賀県で開催される国民スポーツ大会には同県代表として出場し、日本代表としては12月7、8日のグランドスラム東京大会(東京体育館)が最後の大会になるという。19年に優勝している体重無差別で日本一を争う全日本選手権(来年4月29日、日本武道館)には、現時点で出場を検討していないという。
パリ五輪を現役最終戦としなかった理由については、「楽しみながら柔道をやる期間を作りたかった」と話し、最後は日本のファンや関係者に試合を見てもらう狙いもあるという。この日は混合団体戦で獲得した銀メダルを持参し、母校と区役所を訪問。「(東京五輪後の)3年は色々あったが、また五輪に携われて良かった」と達成感を口にした。