先週いや先々週だったか、
グラミー賞に出席したマドンナの今の顔が大きなニュースになっていた。
マドンナの全盛期をリアルタイムで知っている我々世代からすると、
え、これがあのマドンナ??と目を疑ってしまうほど、何とも痛々しい顔だった。
お肌だけはピンと張ってつやつやしているけど、
トータルで見た時の不自然さが半端ない。
そしてそのニュースに寄せられたコメントの中に、
「なぜ自分の年齢を素直に受け入れ、自然に年をとっていけないのか」、
といういうものがあり、ふと考えさせられた。
とても商売にできるような容貌に生まれつかなかった私ですら、
毎日鏡を見ては
確実に進行する「老化」を目の当たりにして、肩を落とし、
そしてその進行を何とか食い止めよう、
あわよくば時計の針を押し戻そうと、
頭皮マッサージしてみたり、
顔筋マッサージしてみたり、
保湿に励んでみたり、
時にはシミのレーザー除去なんかにも通ったりしてみるわけであるが、
それもある意味自然に抗っているということに他ならない。
美貌とは全く無縁ののっぺり凡人ですらそうなんだから、
容貌を売りにして人生を歩んできた人には
老化はどうやっても受け入れがたい事象なんじゃないかと思う。
だからこそ持てる財力にものを言わせ
ありとあらゆる手立てを尽くし、
老化と激しくバトルを続けた挙句の果てに
マドンナみたいになってしまうのは
ちょっとわかる気がするのである。
スケールの差を取り除けば、これもある意味
いつまでも若くいたいという我らパンピーの願いと何ら変わらないわけで。。。
文字通り自然体に徹し、
もうこの歳だから仕方ない、どうぞお気に召すまま、
と白旗を翻してしまえばそこで終わり、
一気に老けてしまう気もするし、
いつまでも若々しくいたいと、
加齢という決して克服できない敵を相手に
負け戦をしつこく挑み続けるのも痛いってことになるし、
「自然体」でいい具合に年を重ねるって
意外に難しいのかもしれない、
そんなことに思い耽る土曜の夜である。