つづきです♪

軽くBL含みますので、苦手な方はお戻りください。










「…っあ///」



ぴくんと体が跳ね、オレの手の中でムクムクと大きくなる。

良かった。多分これって普通の反応だよね。

不感症とか…そういうのじゃないみたい。

自分が触って気持ちいい場所を、カズの…でも探り、刺激する。

漏れそうになる甘い声を、必死に我慢している姿が可愛い。

でも大丈夫。オレに任せてよ。



「まぁ…くん」



潤んだ瞳に見つめられ

それまでバチバチに入っていた "お兄ちゃんスイッチ" が、急に切れた。


飲み込んだ生唾がゴクリと喉を鳴らす。



(このまま抱いてしまいたい)



一瞬過ぎった…そんな身勝手な考えに、自分が信じられなくなった。

大好きなんだ。

自分だけのものにしたい…なんて、思わないワケない。

でも、ダメだ。違うよね。


一方的な感情でして良い事じゃない。


胸の奥に込み上げた 邪な感情に、必死に抗いながら、そっとカズから手を離した。



「やり方…教えたから、この後は自分で出来るよね?」


「え、まぁくん?」



カズを自分の部屋に残し

逃げるようにして、オレはその場を離れた。








「…で、俺のとこに来たって訳ね?」


「うん。翔ちゃんごめんね」


「別に良いけどさ。でも…ずっとこのままって訳にもいかないだろ?告白しちゃえば?」


「それは…」



ずっと幼馴染だった。

そんな相手に好きだなんて言われたら?

…きっと、カズは困るだろう。

あんなにも素直で天使みたいに可愛いカズを想い悩ませるなんて、オレが無理。あり得ない。



「やっぱり無理だよ」


「…俺はそうは思わないけどなぁ」



その含むような物言いが妙に引っかかる。



「翔ちゃん…何か知ってるの?」


「何も知らないよ。ただ…」



オレがここに来る前に、カズから連絡があったのだという。なぜカズが翔ちゃんの連絡先を知っているのか問いただすと、以前、休み時間にオレを探して教室に来ていたカズから教えてほしいと頼まれたのだという。

「協力してください」と何度も頭を下げるから断り切れなかったと言うが…



「カズくんって可愛いよね。

それに…意外と相葉くん、カズくんのこと知らないのかもよ」


「それってどう言う意味?!」


「あぁ、ほら。もう着いたって。必死だなぁ」



スマホの画面をくすくすと笑いながら眺めている。


追い立てらるように部屋を出て

ぽいっと玄関の外に放り出されると


そこには、さっきまで泣いていたのだろうか

真っ赤な目をしたカズが立っていた。



「カズ…」


「…櫻井先輩、ありがとうございました」


「どういたしまして♪」



もう…さすがに逃げる訳にもいかない。

翔ちゃんに見送られ、カズとふたり 家への帰り道を歩く。


二つ並んでいた足元の影。


その一方が見えなくなり

慌てて振り返ると…カズが俯き、立ち止まっていた。







つづく





miu