つづきです。
「一気に静かになっちゃったね」
さっきまでの賑やかさとは一変して、部屋の中には静寂が訪れていた。
二人の瞳が 交差する…
近づく唇が カウントダウンを始め
…0時を告げるスマホのアラームとともに
ゆっくりと重なった。
「ふふ、しょおくん…誕生日おめでとう」
「潤…ありがとう」
チュッ…チュ
このまま 激しくなりそうなキスに
潤が 俺の胸を押し返した。
「ね、先にシャワーだけ…」
「じゃあ、一緒に入る?」
「うーん…それだと、風呂場で始まっちゃうじゃん」
いや、俺はそれでも良いけど?
やっぱ実家じゃ…気になるのか。
「今日は…ゆっくり愛し合いたいから////」
Σ(`・З・´)=͟͟͞)➳♡ズキュン
潤の 少し拗ねたような顔に、完全にヤられた俺。…それなら、と先にシャワーを借り、潤と交代した。
ふ と 目に入った 包み。
そういえば…
相葉くんのプレゼント見てなかったな。
何だろう?
飾られていた赤いリボンを引っ張ると、シュルッ…と 小さな音をたて 床に落ちた。
可愛らしいラッピングを開けると
現れたのは、若干見覚えのある箱。
「え、コレ…」
夏、花火を見た…あの日。
買ったものの、結局 使わないまま 引き出しの奥にしまったモノと同じパッケージが、今 俺の目の前に鎮座していた。
それは、イボイボつきの コンド ー ム。
相葉くん…/////
…いや、待てよ?
これはチャンスかもしれない。だって俺が用意したわけじゃ無いんだ!
勢いというか、ノリで?
なし崩しに持ち込めるかも。
思わず鼻息を荒くしたその時、ドアの開く音が部屋に響いた。
「しょおくん…お待たせ。
あれ?それ…何」
握っていた箱を握りつぶしそうになり、俺は慌てて手を離した。
拾い上げようとした潤の手が 止まる。
「////////// しょおくん…」
「あの…これ、相葉くんからのプレゼント!
ウケ狙いとか? 全くさぁ、何考えてるんだろうな!あはははっ…」
引きつった笑いが、なんとも虚しかった。
つづく
miu