つづきです。
軽くBL含みますので、ご注意下さい。






最初は まーくんからだった。

2度目はオレ。


そして、3度目のキスは…

もう、どちらからだったのか 分からない。


触れて…離れて、次第に深くなる。

漏れる吐息を飲み込み
その最中へ舌を差し込んだ。

唾液を纏いながら 絡まる舌が
互いの中を淫らに行き来する。



「…ニノ」


濡れた瞳に 吸い込まれる…


「まーくん…」


その時、目の前の景色がグニャリと歪んだ。
そして、込み上げる この感覚は。


………あ、やばい

抱きしめようと背中に回された手を払いのけ、オレは口元を押さえた。


うぷっ

トイレ…行きたい


「え、あ、吐く?!」

何も言えずに うずくまる オレ。額には油汗が浮かび始めていた。
脇腹に手が差し込まれると、グッ…と抱き起こされ、まーくんの胸の中に収まる。


「苦しい?我慢しないでいいからねっ!」

ふわりと身体が浮くと、心配そうな 丸い瞳が覗き込んでいた。


そして、トイレまで連れていかれたオレは、そのまま 背中をさすられる…

…まぁ、長い付き合いだ。
これまでだって、同じようなことは何度かあった。

でも、よりによって 
想いが通じた瞬間に、便器とお友達だなんて。


うぇぇ…ゲホッ

自分の情けなさに…
涙とよだれが入り混じっていた。







「…少し落ち着いた?」

「////  ゴメンね…」

「今日はさ、ゆっくり休もう?
一緒にいるから」

「………ん」


まーくんの手…
繋がれた体温が 心地よい。

そのまま 落ちるように意識が遠のいて…

深い眠りについたオレは 夢を見ることなく
朝まで まーくんの手を握りしめていた。



つづく






miu