つづきです…








到着した救急車に乗り込み、病院に搬送される先生に付き添った。

ガタガタと揺れる車内

救急隊員の 緊迫した様子に
オレは 祈ることしかできなかった。



十数分後、病院へと到着した。

呼びかけにも反応しない。
ピクリとも動かない先生の身体は、真っ白い扉の向こうへと消えて行った。





…目の前で、死 ぬ つもりだったんだ。


あの場で、母さんの名を叫び

アンタの中に眠る、過去の…記憶を呼び覚ました後で、刃を自分の胸に突き立てるつもりだった。


もう、疲れた…

疲れたんだよ。

母さんだって、いつまでも独りじゃ 寂しいだろう?
オレが…側に行ってやるんだ。


そう思っていたのに。
何故、こうなった?!


「父さん…」


もう、決して伝わることのない言葉を
オレは 繰り返し呟いていた。




事件の数時間後には、現職の国会議員が暴漢に襲われ、意識不明の重体だとのニュースが 全国に広まっていた。
おそらく、あと1時間もすれば、それは 死亡のニュースへと変わるだろう。

この頃には事務所の人間や親戚が 
病院に集まり始め

……もう、動くことないあの人の前で

現実は、その先へと動き始めていた。


葬儀の段取り

いずれ行われるであろう
補欠選挙への対応

候補者をどうするか

そして、金の話…


……確かに強引なやり方は、敵も多かった。
損得を計算し、自分に必要ないものは容赦なく切り捨てる。

でもさ
お前らだって、少なからず その恩恵を受けていたんだろ?
死んだ途端、手のひら 返すんだな。

今は…
今くらいは 悲しんでやっても良いんじゃないのか?!

本当に…クソだな。




もう  この場に居たくない。
オレは その光景を一瞥し、歩き出した。






切ってあった スマホに電源を入れる。

事件のことを知った人からの、山のような着信とメールで 画面は埋まっていた。


その中に、一つだけ見覚えのある番号が。
名前を表示しない、数字の羅列。

…それは、以前 オレの手で消した番号だった。


震える手で その番号に触れる。


「…にの?大丈夫か?!父さんは…」

「智さん…」


流れ落ちる涙が、止まらなかった。




つづく



*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

おはようございますルンルン

繁忙の月末を乗り切ったー\(^-^)/
お疲れちゃん♡

ボーナスが出て、ほっこり照れ
多くはないが、毎日頑張ってるもんね〜!

これで 本能のままに グッズも買えるわ←
私の稼いだお金は、大半が嵐資金となります爆

財布が潤ったら、妄想も潤ってキタイエローハーツ
ちょっとずつ再開します。


今日入部される皆さま、楽しんで来てね\(^-^)/
お天気良さそうだけど、暑そう…
熱中症には気をつけてね。

( ´艸`)wkwk ♪



miu