翔潤のお話です。
軽くBL含みますので、ご注意下さい。
翔ちゃん目線に変わります♪
「ここのケーキ、すっごく美味しいのよ」
「そうなんですか?
うわ、宝石みたいに キレイ…
でも 軽井沢までは 買いに来れないなぁ」
「あら、私 ここには結構来てるから…今度買って来たら連絡するわ♡
あ…潤くん、そこのカップ取って?」
「本当ですか? うわ、嬉しい!!
えーと、カップは…コレ?」
「そうそう、ありがとう」
これは、何だ?
さっきまで 潤とふたりで味わっていた至福の時間。
…幸せの絶頂
その 気怠くも甘い余韻は、すっかり どこかへ行ってしまっていた。
あの時
シーツを干そうと ベランダに出ると、聞き覚えのある エンジン音が 近づいてきた。
嫌な予感。
まさか、と思ったけれど
それは 間違いなく…
この場所へと 向かっていた。
俺が停めた車の横に、赤い車が 並ぶ。
「マジか…」
それは普段、母親が使っている車だった。
「ちょ…ゴメン! 待ってて」
全く…何しに来たんだか!!
慌てて 部屋を飛び出し、階段を駆け下りる。
玄関のドアに 手をかけようとした時
かかっていた鍵が ガチャ、と音を立てた。
予想どおりの見慣れた顔に
一気に ガクッと肩が下がった。
「こめんね、この間来た時に 忘れ物しちゃったのよ。それだけ持ったら帰るわ」
「忘れ物なら、俺に言えば 良いのに。
わざわざ、こんな所まで来ることないだろ」
「…だって、すぐに必要だったのよ」
とか言って、その箱は何だよ。
ケーキだろ?
お気に入りの、あの店の。
中に入り込む気 マンマンじゃねーか。
「良いから、帰れよ」
「あら、嫌だ。そんなに邪魔者扱いしなくても…」
…いや、邪魔なんだよ。
だからこそ、何とか 一刻も早く 追い返そうとしたのに。いつの間にか 目の前で繰り広げられている この光景…
和気あいあいと
嫁と姑が お茶してる。
いや、これは 母と娘…?
「しょおくん、食べないの?
コレ、凄い美味しいよ!!」
「無理に食べさせなくても良いわよ。
翔の分は 私たちで食べちゃいましょ?!」
「うん…でも、美味しいものって、皆んなで食べた方が、もっと美味しくなるから」
はい、しょおくん♡ って
唇にクリームをつけ ケーキを差し出す
可愛い天使が、そこにいた。
そして、今。
…母は夕食の支度までしている。
その横では、楽しそうに 潤が手伝っていた。
へえー凄い? とか
この味付けって、何ですか?
…なんて
もうさ、良いよ
この人…帰そう?
早く 潤と二人きりになりたくて
俺は、イラついていた。
「ね、簡単でしょ?
でも…結構 美味しいのよ」
「一人でも作れるかな?」
「レシピ送ってあげる」
「うわ、嬉しい!
ねぇ、しょおくん…」
「はぁ?!」
…思わず、荒げた声を出してしまった。
つづく
やっと!!
ナラタージュ観てくるよーん\(^o^)/
miu