翔潤のお話です。
軽くBL含みますので、ご注意を。
ガレージに車を入れる。
木々に囲まれたこの場所は 近隣の家とも距離があり、エンジン音が 途絶えたこの風景は、とても静かだった。
柔らかな木漏れ日が、シャワーのように降り注ぐ。
玄関の鍵を差し込むと、対照的に ガチャリと 大きな音を立て…重い 扉が開いた。
「さ、入って?」
「うん…お邪魔します」
招き入れられ
ドアが閉まると同時に
壁に躰を押し付けられた。
息のかかる 距離
絡み合う視線
重なる… 唇
角度を変えながら 深く、深く。
んっ…しょおくん…
ドサッ
荷物が、手から滑り落ちた。
自由になった手のひらを
真っ白いシャツの下へと潜り込ませる。
筋肉質な その背中を撫でると
しょおくんは 慌てたように唇を離し
困ったように 苦笑いした。
「潤…食料が傷んじゃうから、片付けだけ 先にやっちゃおうか」
…距離を置かれた唇が 寂しくて
せがむように、しょおくんを見つめた。
「…だって、先にキスして来たの しょおくんじゃん」
「いや、そうなんだけど…
もう、止められなくなっちゃうよ?
それとも…このままココでしても良い?」
しょおくんのその言葉に
冷静になって辺りを見渡した。
吹き抜けていて、広々とした 玄関ホール
普通に話している声すら響くのに
ココで…?
うゎ…そんなの ダメだ!!
想像しただけで、顔から火が出そう/////
「あの、じゃあ…とりあえず 掃除しちゃおうか」
熱を持った頬を隠すように
俺は バタバタと 中に入った。
「先週、家族が使ったって言ってたから…うん、綺麗だな。冷蔵庫のコンセントも入ってるし。
潤は、買って来た食材を頼む。俺は、他の荷物を部屋に運ぶから」
「ん、分かった」
多少は 料理も出来るけれど、そこは素人。
失敗の少ない パスタや 焼くだけの肉
レトルトのスープ
サラダ用の 野菜など
俺でも作れそうな、簡単なものばかり。
でも…二人の食事は楽しいものに違いない。
空っぽだった冷蔵庫を
俺たちで いっぱいにしていった。
…よく見れば、キッチンも リビングも
とても綺麗に片付いている。
先週、誰かが使ったって言ってたもんね?
掃除も行き届いているみたい。
じゃあ…俺は…
立ち上がり、ある場所を探した。
つづく
miu