軽くBL含みます。
苦手な方はご注意下さい。










チャリッ…


合鍵を握りしめ

顔に当たる 冷たい空気を切りながら
カズ兄の家へと向かう。


ほんの 数十メートルの距離を
オレは、全力で駆け抜けた。



くふふ。

暖房をつけて、お風呂沸かして
好きな人を想う。

こんな 些細なことが
こんなにも嬉しい…


カズ兄  お酒 飲んでるかな?
それだと、あんまりご飯食べてないかも?


冷蔵庫を見ても 何もないけど
ご飯があるから…

焼きおにぎりを作り、大葉とゴマをのせる。

出し汁を 薄めに味付けて
一緒に テーブルに置いた。

よし! お茶漬けセット…完璧♡


玄関に座り  

オレは、ドアが開くのを 
ワクワクして 待っていた。

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!!♡


カチャッと…ドアに手が掛かった音。

ゆっくりと開き  
入って来た  その影に飛びつく。


「カズ兄っ!おかえり〜♪」


ん?
あれ?

……って、サイズ感が 違う。


抱きついた その先は

ほぼ…オレと同じサイズの 見慣れた顔。


「ゲッ…何だ、先輩じゃん…
カズ兄なら  留守だよ? 」

「…相葉くん、悪いね。
あがらせてもらうよ?センセイはすぐに帰ってくるから」


そう言って…後ろを振り返ると
もう一人を 招き入れた。


キレイな目鼻立ちの 男。

でも、どこかで見たことがある…


「えーと…初めまして、だっけ?」

「2年の松本…です」


ペコリと下げた頭には 
枯葉が絡まり…

よく見れば  顔には擦り傷もできていて
パンツは 砂だらけ。


「松潤…痛むか?」

「ううん、大丈夫」


先輩は、そっと 頭の枯葉を取り
ついた砂を パタパタと 払っていた。


「え?何? …もしかして、ケンカ?!」


何だか よく分からなかいまま
とりあえず 中へと通した。



つづく


miu