翔さんの立ち位置…お父さん?笑


side:  S




週明け、俺は 
預かった ニノのスマホから

”潤” と 登録されていた
番号をタップする。

電話で 『二宮の事で話がある』とだけ伝え、場所を指定し  呼び出した。



やがて、現れた 目前の男は

「 アンタが…大野さん?」

とだけ呟くと

強張った表情のまま
探るような視線で…
こちらの様子を 伺っていた。

頭の中で 言葉を探しているのか…
黙って 俺を見つめている。


やがて、諦めたように 視線を落とし
重い口を開いた。

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「…ニノには…本当に悪い事をしたと思ってる。
心も身体も 傷つけて…。
謝って済む事じゃないのも…分かってる。
だけど…もし、アイツが会ってくれるのなら、謝りたい」


ぎゅっと握った手元は
微かに震えていた。

…酷い後悔に 
苛まれているのが 分かる。


「ニノは、お前とは会わない。
…会わせない。
アイツはそれを…謝罪を 望んでないから


少しの沈黙の後
彼は、顔を上げた。


「ニノは…どうしてる?」

「それ、聞きたい? 
あんな事しておいて…」


強い意思を持った 瞳が
俺に向けられる。


「…悪いけど、俺 アンタには謝らないよ?
それこそ、謝る理由…無いから」


ふん…
コイツも…いい面構えだな。

ニノを 愛してる  と
全身で叫んでいる。
 

純粋過ぎる愛情は…
時として残酷で

行き場を失った 強い想いは
愛を求めて…
どこまでも歪んでしまう。


コイツも 可哀想、だな。
ただ…愛しただけ なのに。


彼の挑むような 視線を
受け流した。


「悪いけど…俺は大野じゃない。
…大野から ニノを預かってるんだ。
あいつは…ニノは、家族同然の 大切な友人だから」

「…あ…そう、なんだ。
え、チョット待って…じゃあ 大野さんは何処に?」

「今は…海外にいる」

「…は? アイツを置いて?
何だよ、それ!?
だったら…俺、引かないよ?!」

「…で? 
また…無理やり 躰を開かせるのか?
ニノは お前を拒みきれないから、離れたんだよ。
…そうしないと お前を傷付けるから。

ニノはさ、お前の事 大切に思ってるよ。大切だから、しっかり 前を向いて欲しいって。お前に、幸せになって欲しいって…そう思ってるんだよ!」


「………それ、ニノが そう言ったの?」


深く 息を吐いて、続けた。


「…本当は、こんな…親切に 教えてやるつもり 無かったんだけどな。

だけど…お前のニノに対する気持ちは 本物だったから」


…正面から 見据える。


「もう…俺が付け入る隙は 無いってこと?」

「…無いな 」



彼の瞳が 揺れて…


静かに  涙が零れ落ちた。



つづく

*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

やっと!!
受験終了ヽ(;▽;)ノ

ヒィ~!   結果はまだですが…
精神的に (私が) 落ち着きました♡

どんな結果でも、これから始まる高校生活を楽しんで貰いたいな…

と、母は願っておりまする(・ω・)/


なんて、独り言♡

それでは~*\(^o^)/*


miu