常識は正解でないこともあると実感したことのいくつか

 

夫ではなく私のこと

6年前、人間ドックでの「ブドウ糖75グラム負荷検査」で糖尿病がわかった。すごくショックだった。父が糖尿病だったので、術後治りにくかったり、血糖コントロールが難しかったりすることは知っていた。治らない病気という認識があった。

 

何とかしなくてはと、糖尿病について調べた。

当時の糖尿病治療の常識は「カロリー制限」

空腹を我慢することはとても辛そうで、仕方がないとはいえ、続ける自信が持てなかった。いらいらして日常の生活に差し支えそう。でも、合併症を避けるにはこれしかないのか。

 

ネットで調べると、各種サプリや怪しげな治療法も。

自分が実践できそうなものを拾っていって、最後に残ったのが、「糖質制限」だった。血糖をあげるのは糖質。必須アミノ酸はあっても必須糖質はない。糖質を控えることで血糖値をコントロールできる。空腹を我慢する必要はない。「なるほど。よし、これをやろう。」

 

しかし、主食は摂るべきものという常識が自分の中にしっかりあり、最初は、毎食小さな玄米おにぎりを作って大事に食べていた。そのうちおにぎりを作るのも面倒になり、主食が無くても平気になった。

 

血糖コントロールの効果はバッチリ。おまけにダイエット効果もあり、20歳の頃の体重に戻った。今でこそ糖質制限は一般的になりつつあるが、当時は常識外だったと思う。あのとき、当時常識のカロリー制限をしなくてよかった。私にとっての正解は常識ではないところにあった。

 

 

髪を洗うとき、、シャンプーを使うのは子どもの頃からの常識。きれいに汚れを取ってトリートメントでつやつやにするのも常識。

でも、違う考えもある。

シャンプーで油分を取りすぎ、トリートメントなどで補いすぎるからべとべとになる。だから、またシャンプーで油分を取り去るの繰り返しになって頭皮は疲れてくる。

「えっ、そうなの。なるほど。試してみよう。」

 

頭を洗うときは、お湯シャワー。シャカシャカと流すだけ。

シャンプーを使わない生活は4~5年になる。美容院でも、年齢のわりに量が多く、こしもしっかりしていると言われる。べとべと感は全くなく、さわやか。糖質制限と併用しているからこその効果かもしれないが、私にとっての正解は、常識ではないところにあった。

 

他にも、広範囲の脳幹出血で、万一命が助かっても植物状態と宣告された人が、自分で車いすを動かし、PCを使って会話ができるようになる事例などもある。常識に留まっていては快復が望めなくても、常識を越えることで快復していくことができる場合もある。

 

夫の治療法を選択するとき、

「常識がすべてではない。他にもいろいろあるはず。それを知らないだけ。」

ということを肝に銘じていた。