御稽古まっただ中の8月22日。

彩乃かなみのご尊父伊澤敏尚様が、

永眠されました。御稽古が早く終われば実家に帰って

お見舞い看病を続けていた最中でした。

お母さまを亡くされたのは『ある夏の日のゴッホ』の時。

仲良し夫婦でいらして、彩乃の舞台も連れ立ってご覧になっていました。

一人になってしまって寂しそうなお父さんを労わって

父親大好きな彩乃は近年よく親子旅をしていました。

『マジソン郡の橋』にもいらしてくださいました。

癌が発見されて一年足らず

闘病中でいらっしゃいました。

余命宣告を受けても

頑張って下さると期待していらっしゃいました。

『マリー・アントワネット』出演をとっても喜ばれて...

きっととってもご覧になりたかったと思いますし

彩乃も観て戴きたかったと思います。

舞台で輝く彩乃を観て下さるお父様は

とっても優しくダンディーで

今回は何時見えるの?と伺っては

其の日には劇場に居ようと思わせる魅力的な方でした。

 

亡くなったその時お見舞いに帰っていた群馬からの

彩乃の突然の報せに

御稽古の融通を付けて下さって

お通夜・告別式も彩乃に心行くまで参加させて下さった

プロデューサー・スタッフ・キャストの皆さんに

心の底から感謝しています。

お通夜・告別式に際して

宝塚の先輩、同期、後輩の皆さんにも支えて戴きました。

励まして下さるお気持ちが頼もしく嬉しいと語っていました。

 

ゲネプロ・初日の劇場で

お父様がきっとくここで観て下さっていると感じました。

喜んで戴ける素晴らしい公演でした。

会場にすすり泣きの声も。。。

感動しながらお父様を思いました。

 

 

時にどこか寂しげにしている彩乃ですが

演じることで癒されるように感じています。

自慢して戴けるよう頑張っています。

 

大きな災害に遭われた方が多く、

個人的な悲しみを

彩乃はブログにも書かないと思いますが

日常を綴る彼女の心のうちを

分かって戴きたいと思い、

書かせて戴きました。