野辺送り

あまりに酷い光景だった。
怒りと悲しさで、今も震えています。
まだ三十分も経ってません。
五匹の子猫を埋葬してきました。

甘いものが欲しくなって、コンビニに向かいました。買い物をして帰りは旧道を通ったのです。
三百メートル位走った時でした。
前方にスーパーの買い物袋が異様な光景を移しだしていました。
血だらけの袋。
道路に散らばった肉片。
急ブレーキをかけその場に行くと、まだ生まれて間もないであろう、赤ちゃん猫が五匹、死んでいました。
いや、殺されていました。
怒りに震えながら子猫達を抱き上げました。
五匹が私の両手に収まってしまう。しばらく茫然と立ち尽くしている私に、後続の車が苛ついたようにクラクションを鳴らして、何台も通り越して行きました。今まで何百ものひかれた屍体を見て来たけど、
こんな殺され方をされているのを、みたのは初めてでした。
これは犯罪です。こんなことが許されてる国恥ずかしいです。

こんな夜中の野辺送り。
この子達にどんな言葉をかけたらいいんでしょう。

ただ、泣きじゃくりながら、ごめんねしか言えませんでした。
安らかになんてこの姿見たら、絶対言えません。
着ていたTシャツに子猫達をくるんで庭で咲いていた小菊の花を添えて土をかける手が、悪魔の手に見えました。

ごめんね、子猫ちゃん達。
ごめんね
何にもできなくて
ごめんね…