ハマのメリーさんの話

記憶が曖昧なので年代ははっきりしません。
とにかく、横浜が元気だった頃の話です。
当時私は船乗りをしていて、黄金町駅近くのマンション10階1Fを借りていました。
休暇になると３ヶ月くらいありましたから、毎晩のように飲み歩いていました。
当時は気取ってレミーマルタンやカミュをボトルキープしていて、その中の1軒にスゥエーデンというスナックがありました。後にこの店は覚醒剤の取引で有名な店だったことを知ります。
検挙されて閉店したそうです。
言っときますけど私は全然関係ないですからね。
そこの店のマスターをしていた藤原さんって方と、ばったり道端で出会ったのです。
世間話をしてどこかで飯でも食おうかという時に
あのメリーちゃんと出会ったのです。それまで何回か姿を見た事はあったのですが、勿論話をしたこともありません。
サンドイッチマンか何かと思っていました。
だって顔は数センチはあろうかという白粉でおまけに時代遅れのドレス。これがアサヒジャーナルで有名なマリーさんとは、露ともおもわなかったのです。
藤原さんと顔馴染みだったようで、ちょうど近くにあった屋台のおでんやさんで飲もうということになった訳です。
メリーちゃんが椅子に座ると屋台のおじさんはやたらペコペコしていました。
私が隣に座ると、お兄さんおでん食べて。とおでんをみつくろって取ってくれました。
メリーちゃんと藤原さんは日本酒を飲んでいましたが私はビールをご馳走になりました。1時間位のことでしたが、昨日のことのようにメリーちゃんの顔は鮮明に覚えています。浜のメリーポピンズさんに深く掘り下げて聞かれない内にブログに記してみました。