7月18日からの4日間
ものすごっくディープなワークショップを開催します。
秋に、公開予定の映画「まほろ駅前狂騒曲」の監督
大森立嗣さんに講師をお願いしています。
(昼クラスはすでに定員で、キャンセル待ちを受け付けています。
夜クラスはあと2名あきがあります)
どんなワークショップにしたいのか、前回に引き続いてインタビューしてきました。
大森立嗣監督インタビューその2
その1はこちらをクリック→■
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松枝「大森さんが今回ワークショップに来る俳優に求めるものは何ですか?」
大森「なんだろうなぁ」
松枝「特に無いんですか?」
大森「いや、いっぱいあって一言では言いにくいなぁって。基本的には、モノを作っていくことって、分かんないことに向かっていくことなんですよね。そういうことをちゃんと分かっている人がいたらラッキーだなって思います。やっぱり俳優になりたい人って、基本的には自己顕示欲が強くて、有名になりたいだとか向上心がある人が多くて、それはそれで一つ、大事だとは思うけど、それだけじゃやっぱりなれないんだな。そういうのがあるのと同時に、すごく自分を疑っているところがある必要があるというか、そういうところがないとなって思う。もちろん、全員がそう思って来いっていう訳ではなくて、そういうことをワークショップをやっていっている間に感じてもらって、あとはそれぞれで答えを出してもらうしかないっていうのがあって。今回のワークショップでは、それをやっていって欲しいなと思います」
松枝「大森さんは俳優もたまにやられますが、ご自身が俳優として活躍していく道は考えなかったんですか?」
大森「いや~、すぐ諦めたわ(笑)。諦めたっていうか、そんなに好きじゃなかったんですよね。やっぱりオレは作品に深くか関わりたいなと思ってて。その時に、俳優よりは、やっぱり監督をやりたいなってすごい思っちゃったんだよね。主役やってたらまた考えも違ったかもしれないけど、できるような感じでもなかったし」
松枝「僕は韓流映画がすごく好きで、韓国の俳優もすごく好きなんですが、大森さんはヤン・イクチュンさんとやっていますよね。彼と一緒にやっていて、日本の俳優と何がどう違う、あるいは違わないと思いましたか」
大森「基本的にはそんなに違わないですよ。もし何か違うとしたら、色気をもっているというか、身に付いているものが違うといか。」
松枝「俳優に限らない話だと思うのですが、日本人って、落とし所を探すのがうまいんじゃないかと思っています。だから、わからないですが、演技でも、はまりのいいところにバスっと正解を決めてくるような印象があります。でも正解はしょせん正解というか、正解のつまらなさというのがつきまとっている気がします。一方、韓国人は落とし所関係なく攻めてくる印象があります。周囲の思っている限界を突破してくるというイメージがあるんです。脚本や演技でも。それは幻想ですかね?」
大森「オレはヤン・イクチュンと仲良いけど、韓国で『息もできない』というような映画を撮るのってすごく難しいんだよね。日本でああいう映画を作るのとは意味が違う」
松枝「どういうことですか?」
大森「韓国ではほとんどの監督が国立大学の映画学科を出てたりするんだよね、たしか監督の九割くらいかな。それに、ほとんど自主映画がない。キム・ギドクだってフランス行って映画科通ってから、映画を作ってたりしている。そういう意味では、日本よりも、韓国には、映画を作るために突破しなければいけないものがはっきりある。日本では監督も役者もそこまで覚悟しないでも映画を撮れる。だからほとんどが『おさまった自主映画』をやっている。まぁオレも荒戸さんも作っている映画は自主映画みたいなもんですけど、だけど、オレも荒戸さんも決しておさまろうとはしていない。だいたい、オレは納まった感じで自主映画をやっている奴は腹立つほうだから」
松枝「日本人はやはりおさまることに長けている。映画ばかりではなくて、ぼくの畑の演劇とかでも、自分を棚に上げて言いますが、面白いけど、音楽のかけ方とか、ストーリー展開とか、ああそういうのあるよねっていうのが結構ある。定石をちゃんとふまえているというか。下手をすると、どれほど自分が定石をわかっているのか、ちゃんと職業人としてやれるのかの報告書みたいに、作品がなってしまう場合もあるような気がします。テレビニュースとかの街角インタビューとかでも、街行く人が「正解」を答える。インタビュアー側が言ってほしい答えを察知して、インタビューされる側が答えたりしている。そんな気がします。そして、そういう「落とし所を探す」という日本人の気質みたいなものが創作の現場に入ってくるのはろくでもないことだと思うんです。正解なんて家にいてもわかるんだから、せっかく劇場や映画館に足を運ぶからには、とんでもない間違いを見せなきゃいけない気がするんです」
大森「ぶっ飛んでいるだけじゃなくて、なおかつ見せ物にしていかなきゃいけない。映画は残るから。そのへんが一番大変なところですよね。できたらいいですけどね、新しい音楽のいれ方とかね。やりたいけどね、というか、けっこうオレは色々やってるんだけどさ、失敗するじゃん(笑)。みたいなところはあるよね」
松枝「新しいことって難しいですけれども、ほとんどのことがやりつくされている中でね」
大森「失敗すればいいんですよ」
松枝「本当にそうですね。荒戸(源次郎)さんがよく俳優たちに、失敗しろって言っています」
大森「失敗しないと得られるものも得られない」
松枝「なのに、みんな失敗するのを怖がるんですよね(笑)」
(つづく)
大森立嗣監督による俳優のための実践的ワークショップ
2014年7月18日から21日まの4日間
昼クラスはすでに定員です。
夜クラスも間もなく定員となります。
お急ぎください。
http://alotf.com/ws/ws16/