瑛太くん、松田龍平くん主演の映画「まほろ駅前狂騒曲」の公開を秋に控える大森立嗣監督にインタビューしてきました。
7月18日から21日までの4日間集中ワークショップを行います。
監督も結構な気合いでのぞんでくれています。
昼夜クラスともあと数名で定員です。
参加希望のかたはお早めにお申し込みを。
http://alotf.com/ws/ws16/
では、以下
大森立嗣監督のインタビューです。
インタビュアーは松枝です。
--------------------
松枝「映画には、脚本、美術、照明など色んな要素があります。その中で、大森監督の映画にとって、俳優というのはどれほどの比重があるものなんですか?」
大森「オレは、俳優っていうのは、映画に血を流す人たちだと思っているんですよ。だから、映画が生きるも死ぬも、俳優にかかっているところが、やっぱりあるんですよね」
松枝「大森監督の最初の作品「ゲルマニウムの夜」は、その時点では新人に近い新井浩文さんを主演に使っている。しかし、あの時の新井浩文さんは、無名だろうがなんだろうが、その発する狂気と言おうか、暗いオーラと言おうか、その存在感が半端無い。新井浩文こそが「ゲルマニウムの夜」だという強烈な印象を与える。大森さんの作品は他の作品においてもそうです。有名無名にかかわらず、これだと言うキャスティングをしている印象が僕にはある。いったい、どういうことを眼目にして、大森さんはキャスティングしているんですか?」
大森「昔も今もあんまり変わらないんだけど、その俳優が撮影のロケ地とかに立った姿を想像しますね。想像して、大丈夫だなぁと思うか、駄目だなぁと思うか。その俳優の立ち方とかですね」
松枝「オーディションはするんですか?」
大森「基本、しないですね」
松枝「知っている俳優から選ぶ?」
大森「知らなくてもいいんですけど、やっぱりキャスティングするときにどういう人が頭に浮かんでくるのかですよね。色んな人に出会うためにワークショップやったり、街角で出会うこともあるんですけど、そうやって記憶に残った何人かの中で、自分が本書いているときにどういう人が浮かんでくるのか。わりと自然の流れのなかで考えてますね」
松枝「大森さんは台本を書くときに想定キャストとか考えて書くんですか?」
大森「いや、オレはあんまり考えないですね。それをやってしまうと本が狭まっちゃうんで、そういうことは考えないで書こうと思ってます」
松枝「これまでの作品でどんなふうにキャスティングが決まったのか具体例を聞かせてもらえますか?」
大森「ぼっちゃんっていう低予算の映画を作る時に、全部自分たちでやっていたので、あんまり有名な人をキャスティングしてスケジュールとか、お金のことで不自由になるのが嫌だった。だからまだ名前のない奴でやりたいっていう思いがあって。で、その時に、オレは水澤紳吾っていう俳優を思い浮かばなかったんだけど、(大森)南朋が…彼はプロデューサーをやってくれてたんだけど、水澤どう?って薦めてくれて。で、あぁ、いいじゃんって決まったことがありますね。それと『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のときは、主演に男の子二人を選んだけれど、高良健吾に最初話を持って行ったときに、ケンタかジュンかまだ決まっていなかった。けれどどっちか決まってないとは言えないから、そこでジュンに決めて」
松枝「高良君にした決めては何だったんですか?」
大森「やっぱり、さっき言っていたような、ケンタとジュンが解体をしているシーンの立ち姿だとかを想像した時に、こいつだったらできるなと思わせてくれたとか。何か確信があってやってるわけじゃないんですよね、、不安定な要素がいっぱいある中でやってるので。まぁそうはいっても技術は最低限あるとして、例えばセリフ覚えてこないと話になんないしね(笑)、あとは俳優としての勇気をもっているかとか。あとは色気がちゃんとあるのか」
松枝「例えば水澤さんの名前が挙がった時に、あぁあいつね、と思い浮かぶわけですよね。つまり、記憶のデータベースに無い人はやっぱり出てこないって訳ですよね」
大森「そう。出てこない」
松枝「オーディションはなんでやらないんですか?」
大森「オーディションというのは、こちらがイメージを固めて、集まってくれた俳優から選ぶものじゃないですか、でも、キャスティングが決まる前までって、すごい緩やかに構えてないと、例えば演じる人が、こちらで固めたイメージと別の方に行った時に対応できない。対応できなかったら、映画が失敗するんで、イメージを固めずに、割とゆっくり広めに大きく構えて、じゃあ、こいつがこうきたからこうしようとか、柔軟に対応しないといけない。例えば主役だと、その人のために映画を作らないといけないんだよね。柔軟にっていうか、頭でっかちに、こう演じてくれなければいけない、みたいなことはやらないですよね。来た人とともに映画をつくっていく、それが運だと思ってやるってことかな」
松枝「他の監督と話していると、俳優ありきで映画の企画が立ち上がることがある。この俳優と映画を作りたいからやるというような企画の立て方がある。大森監督はどうですか?」
大森「そういうこともありますね。あれやりたいなとか、こいつにこういう役をやらせたいというか、まぁそういうのも少しはあるんですけど、ちょっといい思いをさせてあげたいと思うときもあるしね(笑)。映画作るのは楽しいぞってことを味わってほしいていうのはあるね」
松枝「大森さんにとってワークショップの位置づけってどうなんですか?」
大森「昔は大部屋があって、俳優たちの間で、映画にかかわる知恵や技術や想いみたいなのを伝承していく場があった。それが今は各々がバラバラでやっている感じになっている。だから、なかなか若い俳優に映画に関することをちゃんと教えてあげられる機会が少なくなってきてると思うんですよね。それを自分は助監督だったりしたから、俳優たちと会う機会があって教えてもらったりしてたんですけど。まぁそういうオレの見た物や経験からの微々たるものだけれど、俳優たちに伝えられることがあれば伝えられるかな、と思うのと、オレ自身、才能に出会いたいとうのかな、そういうことからワークショップはわりとやりたいと思ってるんですよ」
(つづく)
7月18日から21日までの4日間集中ワークショップを行います。
監督も結構な気合いでのぞんでくれています。
昼夜クラスともあと数名で定員です。
参加希望のかたはお早めにお申し込みを。
http://alotf.com/ws/ws16/
では、以下
大森立嗣監督のインタビューです。
インタビュアーは松枝です。
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松枝「映画には、脚本、美術、照明など色んな要素があります。その中で、大森監督の映画にとって、俳優というのはどれほどの比重があるものなんですか?」
大森「オレは、俳優っていうのは、映画に血を流す人たちだと思っているんですよ。だから、映画が生きるも死ぬも、俳優にかかっているところが、やっぱりあるんですよね」
松枝「大森監督の最初の作品「ゲルマニウムの夜」は、その時点では新人に近い新井浩文さんを主演に使っている。しかし、あの時の新井浩文さんは、無名だろうがなんだろうが、その発する狂気と言おうか、暗いオーラと言おうか、その存在感が半端無い。新井浩文こそが「ゲルマニウムの夜」だという強烈な印象を与える。大森さんの作品は他の作品においてもそうです。有名無名にかかわらず、これだと言うキャスティングをしている印象が僕にはある。いったい、どういうことを眼目にして、大森さんはキャスティングしているんですか?」
大森「昔も今もあんまり変わらないんだけど、その俳優が撮影のロケ地とかに立った姿を想像しますね。想像して、大丈夫だなぁと思うか、駄目だなぁと思うか。その俳優の立ち方とかですね」
松枝「オーディションはするんですか?」
大森「基本、しないですね」
松枝「知っている俳優から選ぶ?」
大森「知らなくてもいいんですけど、やっぱりキャスティングするときにどういう人が頭に浮かんでくるのかですよね。色んな人に出会うためにワークショップやったり、街角で出会うこともあるんですけど、そうやって記憶に残った何人かの中で、自分が本書いているときにどういう人が浮かんでくるのか。わりと自然の流れのなかで考えてますね」
松枝「大森さんは台本を書くときに想定キャストとか考えて書くんですか?」
大森「いや、オレはあんまり考えないですね。それをやってしまうと本が狭まっちゃうんで、そういうことは考えないで書こうと思ってます」
松枝「これまでの作品でどんなふうにキャスティングが決まったのか具体例を聞かせてもらえますか?」
大森「ぼっちゃんっていう低予算の映画を作る時に、全部自分たちでやっていたので、あんまり有名な人をキャスティングしてスケジュールとか、お金のことで不自由になるのが嫌だった。だからまだ名前のない奴でやりたいっていう思いがあって。で、その時に、オレは水澤紳吾っていう俳優を思い浮かばなかったんだけど、(大森)南朋が…彼はプロデューサーをやってくれてたんだけど、水澤どう?って薦めてくれて。で、あぁ、いいじゃんって決まったことがありますね。それと『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』のときは、主演に男の子二人を選んだけれど、高良健吾に最初話を持って行ったときに、ケンタかジュンかまだ決まっていなかった。けれどどっちか決まってないとは言えないから、そこでジュンに決めて」
松枝「高良君にした決めては何だったんですか?」
大森「やっぱり、さっき言っていたような、ケンタとジュンが解体をしているシーンの立ち姿だとかを想像した時に、こいつだったらできるなと思わせてくれたとか。何か確信があってやってるわけじゃないんですよね、、不安定な要素がいっぱいある中でやってるので。まぁそうはいっても技術は最低限あるとして、例えばセリフ覚えてこないと話になんないしね(笑)、あとは俳優としての勇気をもっているかとか。あとは色気がちゃんとあるのか」
松枝「例えば水澤さんの名前が挙がった時に、あぁあいつね、と思い浮かぶわけですよね。つまり、記憶のデータベースに無い人はやっぱり出てこないって訳ですよね」
大森「そう。出てこない」
松枝「オーディションはなんでやらないんですか?」
大森「オーディションというのは、こちらがイメージを固めて、集まってくれた俳優から選ぶものじゃないですか、でも、キャスティングが決まる前までって、すごい緩やかに構えてないと、例えば演じる人が、こちらで固めたイメージと別の方に行った時に対応できない。対応できなかったら、映画が失敗するんで、イメージを固めずに、割とゆっくり広めに大きく構えて、じゃあ、こいつがこうきたからこうしようとか、柔軟に対応しないといけない。例えば主役だと、その人のために映画を作らないといけないんだよね。柔軟にっていうか、頭でっかちに、こう演じてくれなければいけない、みたいなことはやらないですよね。来た人とともに映画をつくっていく、それが運だと思ってやるってことかな」
松枝「他の監督と話していると、俳優ありきで映画の企画が立ち上がることがある。この俳優と映画を作りたいからやるというような企画の立て方がある。大森監督はどうですか?」
大森「そういうこともありますね。あれやりたいなとか、こいつにこういう役をやらせたいというか、まぁそういうのも少しはあるんですけど、ちょっといい思いをさせてあげたいと思うときもあるしね(笑)。映画作るのは楽しいぞってことを味わってほしいていうのはあるね」
松枝「大森さんにとってワークショップの位置づけってどうなんですか?」
大森「昔は大部屋があって、俳優たちの間で、映画にかかわる知恵や技術や想いみたいなのを伝承していく場があった。それが今は各々がバラバラでやっている感じになっている。だから、なかなか若い俳優に映画に関することをちゃんと教えてあげられる機会が少なくなってきてると思うんですよね。それを自分は助監督だったりしたから、俳優たちと会う機会があって教えてもらったりしてたんですけど。まぁそういうオレの見た物や経験からの微々たるものだけれど、俳優たちに伝えられることがあれば伝えられるかな、と思うのと、オレ自身、才能に出会いたいとうのかな、そういうことからワークショップはわりとやりたいと思ってるんですよ」
(つづく)