マーケティング担当の石川です。


今日は「傾(かぶ)く」というテーマで。


歌舞伎の語源である「傾(かぶ)く」の「かぶ」とは「頭」の古称と言われ、「頭を傾ける」が本来の意味であったが、頭を傾けるような行動という意味から「常識外れ」や「異様な風体」を表すようになった。


「かぶく」とは、どっちかに偏って真っすぐではないさまをいい、そこから転じて、人生を斜に構えたような人、身形(みなり)や言動の風変わりな人、アウトロー的な人などを「かぶきもの」と呼んだ。


現代でも、歌舞伎役者の一部の人は「傾いて」いる。私生活から舞台の上まで一貫してかぶいていて、目が離せない。


僕は両親が教育者でとても厳格だったので、幼い頃から「かぶいて」みたいという願望が強かった。しかし、なかなかどうして「傾く」ことは簡単ではない。「かぶく」とは精神の奥底から実践しないといけないからだろう。


ところで、歌舞伎と言えば、「見得」という演出がある。ツケ(樫の木の板に、拍子木様のものを打ちつけて音を出す)という効果音に合わせて役者が身体の動きを止め、首を回すように振って最後にぐいとにらんで静止するものである。


見得の中でも特別なものが「にらみ」。市川團十郎家の役者(現在であれば市川海老蔵ただ一人)が、襲名などの祝儀ごとの際に「祝賀」として行う。「ご見物の皆様の厄を落としてさしあげましょう」という團十郎家に備わった「神性」を象徴するもの。口上などの特別な場で「ひとつ睨んでご覧にいれましょう」と宣言してのニラミは、まさに呪術的でもあり、江戸歌舞伎の象徴である。


歌舞伎の世界観のように、そこにしか存在しない世界観を4WNでも表現していきたい。