バイバーイ! | 4.5畳の恋人。

バイバーイ!


間取図


夏子は大晦日に実家に帰ることになった。
別々に暮らしてお互いの生活をエンジョイ(?)していたが、
今年最後ということで、俺の家でお茶をすることにした。

夏子 「なんかものが増えてる!!」

「ガラステーブルだけ買ったよ」

夏子 「何も買わないとか言ってたのに約束違反!!」

俺 「そんな約束してない (´Д`)

夏子 「でもなんで、フトンとテーブルが部屋のすみに?」

「ああ、なんか落ち着かなくて……」

夏子 「ほら!! 急に広いところに住んだから落ち着かないんでしょう」

「う、うん。そうかもしれない。部屋のはじにかたよりがち」


夏子 「そういうもんなのよ。4.5畳くらいがちょうどいいのよ
俺 「それはもうカンベン (´Д`)



夏子
「夏子はそこに住んでいるのに失礼よね」

「ご、ごめん。でもほら、おれがいなくなって広くなったでしょ」

夏子 「実家からものをもってきたらもっと狭くなった」

「…… (´Д`)」

夏子 「ねえ……お願いがあるの♪」

「俺の部屋をトランクルーム化ですか (´Д`)」


夏子 「そう♪
俺 「すこしは申し訳ない顔して言えよ!! (´Д`)



夏子 「いいでしょう?」

「うーんでも、ここらでケジメつけるためにもやめよう」

夏子 「都合よすぎ!!
俺 「都合いいのそっちだから (´Д`)



夏子 「夏子のこと好きなんでしょ!?」

「そういう問題じゃないって。何を置きたいの?」

夏子 「ちょっとしたもの」

「だからなに」

夏子 「本棚
俺 「家具じゃん!!!!!!!!!!!!!!



夏子
「実家からものもってきたら、置くところなくなったの」

「……勘弁して」

夏子 「じゃあ、本棚あげるからもてって!!」

「収納あるし、いらないよ!!」

夏子 「タダであげるのに!!」

「粗大ゴミの有料シール買いたくないだろだろ!!」

夏子 「てへ♪
俺 「てへじゃねええええ (´Д`)



夏子 「そろそろ行かなきゃ」

「うん、じゃあ、また来年ね」

夏子 「うん」

「……もう大晦日だけど、年賀状書くね」

夏子 「ありがとう……。勇太郎、実家に帰るの?」

「帰るかもしれないね。どうして?」

夏子 「年賀状いらないから実家からおいしい物とか送って♪
俺 「…… (´Д`)

夏子 「バイバーイ!」

あまりにそっけない最後だった。
これが4.5畳の生活の終わり。そして新しい生活の始まりだった。