バイバーイ!
![間取図](https://stat.ameba.jp/user_images/98/e8/10010834082_s.jpg?caw=800)
夏子は大晦日に実家に帰ることになった。
別々に暮らしてお互いの生活をエンジョイ(?)していたが、
今年最後ということで、俺の家でお茶をすることにした。
夏子 「なんかものが増えてる!!」
俺 「ガラステーブルだけ買ったよ」
夏子 「何も買わないとか言ってたのに約束違反!!」
俺 「そんな約束してない (´Д`)」
夏子 「でもなんで、フトンとテーブルが部屋のすみに?」
俺 「ああ、なんか落ち着かなくて……」
夏子 「ほら!! 急に広いところに住んだから落ち着かないんでしょう」
俺 「う、うん。そうかもしれない。部屋のはじにかたよりがち」
夏子 「そういうもんなのよ。4.5畳くらいがちょうどいいのよ」
俺 「それはもうカンベン (´Д`)」
夏子 「夏子はそこに住んでいるのに失礼よね」
俺 「ご、ごめん。でもほら、おれがいなくなって広くなったでしょ」
夏子 「実家からものをもってきたらもっと狭くなった」
俺 「…… (´Д`)」
夏子 「ねえ……お願いがあるの♪」
俺 「俺の部屋をトランクルーム化ですか (´Д`)」
夏子 「そう♪」
俺 「すこしは申し訳ない顔して言えよ!! (´Д`)」
夏子 「いいでしょう?」
俺 「うーんでも、ここらでケジメつけるためにもやめよう」
夏子 「都合よすぎ!!」
俺 「都合いいのそっちだから (´Д`)」
夏子 「夏子のこと好きなんでしょ!?」
俺 「そういう問題じゃないって。何を置きたいの?」
夏子 「ちょっとしたもの」
俺 「だからなに」
夏子 「本棚」
俺 「家具じゃん!!!!!!!!!!!!!!」
夏子 「実家からものもってきたら、置くところなくなったの」
俺 「……勘弁して」
夏子 「じゃあ、本棚あげるからもてって!!」
俺 「収納あるし、いらないよ!!」
夏子 「タダであげるのに!!」
俺 「粗大ゴミの有料シール買いたくないだろだろ!!」
夏子 「てへ♪」
俺 「てへじゃねええええ (´Д`)」
夏子 「そろそろ行かなきゃ」
俺 「うん、じゃあ、また来年ね」
夏子 「うん」
俺 「……もう大晦日だけど、年賀状書くね」
夏子 「ありがとう……。勇太郎、実家に帰るの?」
俺 「帰るかもしれないね。どうして?」
夏子 「年賀状いらないから実家からおいしい物とか送って♪」
俺 「…… (´Д`)」
夏子 「バイバーイ!」
あまりにそっけない最後だった。
これが4.5畳の生活の終わり。そして新しい生活の始まりだった。