4.5畳にふたりで住むということは? | 4.5畳の恋人。

4.5畳にふたりで住むということは?


間取図

新しい会社に入社して、数週間。
職場は前と同じく六本木。
少しずつ話しができる同僚も増えてきて……
同僚の高橋とはよく話す仲になった。

高橋 「麻布に住んでるんだって?」

「あ、うん」

高橋 「金持ちやな」

「えっ、いや、麻布でも安いとこは安いですよ」


高橋 「そんなこという人にかぎって金持ちなんや
俺 「……そ、そうかなあ(家賃5万円だし)


高橋 「よし今夜、勇太郎んちに行こか」

「待って待って!!」

高橋 「なんで? 見られちゃヤバイもんあるん?」

「いや、ないけど……(あるけど)」


高橋 「エロ本ばっか集めてるんやろ
俺 「ないない(4.5畳じゃエロ本を隠す場所はない)



高橋 「わかった!」

「何?」

高橋 「オンナやな」

「……まあ、同棲してるのは事実だ」

高橋 「ほらきた。当たった!」

「だから俺の家に人を呼べないのよ」


高橋 「気にしないでいいって

俺 「俺が気にする
(´Д`)


高橋 「徹夜して終電逃したら泊まってもいい?」

「いや、まずい。絶対に無理」

高橋 「なんでよ。自分をもっとオープンにしようよ」

「家、23区内でしょ? 歩いて帰ればいいじゃん」

高橋 「おれんち阿佐ヶ谷やで? 無理」

俺 「……俺の家、4.5畳なのよ
(´Д`)


高橋 「は? そこにふたりで住んでんの?」

「うん」

高橋 「俺だったらガマンできん生活や」

「……」

高橋 「でもあれやな、24時間イチャつくこともできるな」

俺 「最初はそういう夢もあったけど、もう消えたよ



高橋 「でもハッキリ言って……」

「ん?」


高橋 「拘留所の独房に
      ふたりで入っているようなもんやな


俺 「現実を見つめてしまうからやめて
(´Д`)


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