4.5畳にふたりで住むということは?
![間取図](https://stat.ameba.jp/user_images/98/e8/10010834082_s.jpg?caw=800)
新しい会社に入社して、数週間。
職場は前と同じく六本木。
少しずつ話しができる同僚も増えてきて……
同僚の高橋とはよく話す仲になった。
高橋 「麻布に住んでるんだって?」
俺 「あ、うん」
高橋 「金持ちやな」
俺 「えっ、いや、麻布でも安いとこは安いですよ」
高橋 「そんなこという人にかぎって金持ちなんや」
俺 「……そ、そうかなあ(家賃5万円だし)」
高橋 「よし今夜、勇太郎んちに行こか」
俺 「待って待って!!」
高橋 「なんで? 見られちゃヤバイもんあるん?」
俺 「いや、ないけど……(あるけど)」
高橋 「エロ本ばっか集めてるんやろ」
俺 「ないない(4.5畳じゃエロ本を隠す場所はない)」
高橋 「わかった!」
俺 「何?」
高橋 「オンナやな」
俺 「……まあ、同棲してるのは事実だ」
高橋 「ほらきた。当たった!」
俺 「だから俺の家に人を呼べないのよ」
高橋 「気にしないでいいって」
俺 「俺が気にする(´Д`)」
高橋 「徹夜して終電逃したら泊まってもいい?」
俺 「いや、まずい。絶対に無理」
高橋 「なんでよ。自分をもっとオープンにしようよ」
俺 「家、23区内でしょ? 歩いて帰ればいいじゃん」
高橋 「おれんち阿佐ヶ谷やで? 無理」
俺 「……俺の家、4.5畳なのよ(´Д`)」
高橋 「は? そこにふたりで住んでんの?」
俺 「うん」
高橋 「俺だったらガマンできん生活や」
俺 「……」
高橋 「でもあれやな、24時間イチャつくこともできるな」
俺 「最初はそういう夢もあったけど、もう消えたよ」
高橋 「でもハッキリ言って……」
俺 「ん?」
高橋 「拘留所の独房に
ふたりで入っているようなもんやな」
俺 「現実を見つめてしまうからやめて(´Д`)」
●『4.5畳の恋人。』について