夏子からのプレゼント
![間取図](https://stat.ameba.jp/user_images/98/e8/10010834082_s.jpg?caw=800)
恋人同士であれば、「キミは犬派と猫派、どっち?」という話をよくする(と思う)。
ご多分に漏れず、俺と夏子もそういう話をたまにする。
結論から言うと、
俺は「どっちも派」
夏子は「猫派」。
夏子に猫派である理由を聞くと……
「夏子は猫なの。自由きままなのがいいの」とのこと。
確かに自由だ(´Д`)
俺はどっちも好きだけど、
どーーーーしてもどっちかを選べと言われれば、
……猫かなぁ。あのお腹のムニュムニュは最高だ。
とはいえ、俺も夏子も、実は犬も好きなのだ。
だってかわいいし、かわいいし、かわいい♪
俺の実家では犬を飼っているし、歴代で何匹も育ててきた。
でも……今回だけは勘弁してほしかった。
本日も実録でお送りします。
今までで最大の事件です。
俺 「夏子~♪六本木ヒルズ『HARBS』のケーキ買ってきたよ~♪」
夏子 「わあああ♪ 嬉しい!!」
俺 「クリスマスだもんな~♪ フルーツミルクレープだよん」
夏子 「ありがとう!! でも靴を脱ぐ前に目をつぶって!!」
俺 「え? どしたのん?」
夏子 「夏子からのクリスマスプレゼントっ♪ だから目をつぶって!!」
俺 「マジ嬉しいんだけど~!! なんだろ~♪」
クッ、クファン!!
俺 「はい!?」
夏子 「なんでもない!! なんでもない!! 目つぶった?」
俺 「つ、つぶった」
夏子 「そのまま夏子の両手にぎって、そのまま部屋に入ってきて」
俺 「……うん。見えないとこわいなあ」
夏子 「はいっ!! 目を開けていいよ♪」
俺 「なんだろう♪ どれどれ……」
………。
俺 「ワンコがいますよ夏子さん~(´Д`)」
夏子 「ジャジャーーーン!!」
俺 「アリかナシかでいえばナシですよね? 神様?」
夏子 「名前はね、チュー太郎!!」
俺 「な、夏子。ちょっと座ろう」
夏子 「んふぁ?」
↑完璧に泥酔している息を放っていました。
俺 「確かに俺は動物が好きだし、犬は特に好きだ」
夏子 「知ってる知ってるゥ~ん♪」
俺 「世間には大家さんに内緒でペットを飼っている人もいる」
夏子 「いるいる~!! いっぱいいるよそんなの」
俺 「でも俺が言いたいのはソコじゃない」
夏子 「なぬが言いたいの? なぬなぬ?」
俺 「4.5畳の部屋で普通は……」
夏子 「?」
俺 「柴犬は飼わないだろ(´Д`)」
夏子 「……」
俺 「しかもバリバリ成犬じゃん!!」
夏子 「……」
俺 「俺の2倍のスペース占領してるぞ」
夏子 「……拾ったの」
俺 「……そ、そうか」
夏子 「この寒い年の瀬にワンコ一匹……」
俺 「……まあ、かわいそうだけど」
夏子 「見殺しにできないでしょ!!」
俺 「わかるよ。でもさ、4.5畳の部屋に2人と1匹よ?」
夏子 「狭くてもペット飼ってる人いっぱいいるよ。リスとかハムスターとかフェレットとか」
俺 「いま夏子が言ったのはぜんぶ小動物ね」
夏子 「チュー太郎だって小さいでちゅもんね~♪」
俺 「チュー太郎さん、すっげーたくましい肉体してますよ?」
俺 「実質、2畳もないこの部屋で、どうやって寝る?」
夏子 「……夏子と勇太郎の間?」
俺 「(´Д`)」
いや、俺も家でペットは飼いたい。
寒い外で野良として生活している犬を見ると、心が痛くなる。
でも……
ほんと、どうすりゃ……?
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