ナイトパッカーになりたくない | 4.5畳の恋人。

ナイトパッカーになりたくない

間取図

すでに何度かブログに書いていることだけれど、
夏子は自宅で建築設計の仕事をしている。

今の時代、大きな机に大きな用紙、
長い定規などがなくても、パソコンだけで設計はできる。
パソコンのほかに必要なものは、プリンターくらい。
ということで、夏子はMac iBookで設計をしている。

忙しくなると、作業は翌朝まで続くのだが……。

部屋がワンルームで、しかも4.5畳、実質歩けるスペースが2畳もないとなると、
ひとりだけ寝て、ひとりだけ起きているというのが難しくなる。
ライトが明るいのは仕方ないとして、夏子のように
大量の資料やパソコンを使って仕事をしていると
フトンがしかれることで作業スペースがなくなってしまうのだ。



「ごめん、もう眠い。無理。寝ようよ」

夏子 「……えっ? 寝たいの? おかしくない?」

俺 「午前4時に眠いのはいたって普通のことだよ



夏子 「……夏子、仕事してるの。間に合わないの」

「まあ、忙しいのはわかるけど……俺の眠気が」

夏子 「……寝ると間に合わないのよ? なのに寝ろと?」

夏子さ、なんで時間ないのに飲み会に3夜連続で行った?



夏子
生きる活力のチャージでしょうが!!

俺 「今の俺は活力を吸い取られてるんだけど……




夏子 「わかった。勇太郎だけ先に寝なさい」

「どうやって……用紙と資料だらけでスペースないし……」

夏子 「フトンの上に折りたたみのテーブルを置いて夏子が作業する」

「……それで?」

夏子 「勇太郎はテーブルの下に足を入れて寝なさい

テーブルの下に足……

「……マジで?」

夏子 「マジマジ」

「……」



夏子 「嫌ならナイトパッカーになるしかないのよ?
「なんだよナイトパッカーって」




夏子 「漫画喫茶のナイトパックで生活しなさいってこと
※深夜から早朝まで格安料金で漫画喫茶にいられるパック。

俺 「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



夏子 「ナイトパッカーになりたいの?」

「……響きだけはかっこいいけど(´Д`)」



夏子 「こち亀全巻読んできていいのよ?
俺 「行ったら行ったで寝させてよ……(´Д`)



4.5畳という狭い部屋で男女ふたりが生活する。
それを誰に話しても「無理!!」という返答が。

こんな狭い部屋に同棲していて、
お互いの生活サイクルに違いが出てきてしまうと
結構、致命的な問題になるかもしれない。

夏子の場合、単に締め切りに追われて徹夜しているだけなので
短期間ではあるものの……ちょっとこれからも不安である。


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