4.5畳に住む法律 | 4.5畳の恋人。

4.5畳に住む法律

間取図


夏子
「この部屋ね、すごく狭いよね」

「狭いね」

夏子 「だからね、けっこう無法になるじゃない?」

「どういうこと?」


夏子 「狭い部屋なのに勇太郎が好き勝手するじゃない?
俺 「ええええええええええ!!



夏子 「だから法律決めたいの」

俺 「けっこう、すでに夏子の見えない法律で縛られている気がするけど

夏子 「ハァ? お尻ひねるよ?」

「……どんな法律なの?」

夏子 「そうねぇ……とりあえず……」


・ご飯は勇太郎が作る
・ゴミ捨ては勇太郎がする
・虫は勇太郎が捕まえる
・洗濯物は勇太郎がランドリーにもっていく



「これさ……」

夏子 「ん? 文句あるの?」

俺 「この法律、俺、すでに守ってるわ



夏子 「最近洗濯してないじゃない!! たまってんのよ」

「んなこと言ったって、仕事から帰るの遅いしさ……」

夏子 「厳しいっていうこと?」

「もうちょっとユルくしてほしいな♪」

夏子 「じゃあ……これは?」


・ご飯は料理が上手な人が作る
・ゴミ捨ては朝最初に家から出る人が出す
・虫は男が捕まえる
・洗濯物は勇太郎がランドリーにもっていく



俺 「言い方だけ変わったようだな


夏子 「そう?」


俺 「しかもランドリーは俺ってそのままじゃん!!



夏子 「夏子、自宅で作業はしているけれど、締め切りに追われる仕事なの」

「まあ、知ってるよ」

夏子 「だから、やりたくてもできないのよ」

「……そうだな。俺の理解が足りなかったかもしれない」

夏子 「ほんと? わかってくれたんだ♪ 嬉しいっ♪」

「なんだかんだ言っても気がついたら料理とかやっちゃうしな♪」

夏子 「4.5畳の狭い部屋に二人で住む法律は必要よ♪ じゃあこれは?」


・PSPを夏子に買う
・Nintendo DSを夏子に買う
・デジカメを夏子に買う



俺 「法律じゃなくて納税だろコレ(´Д`)


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