「本心」
平野啓一郎
★★★★
母一人、子一人で生活していた若い男性の母が自分の自由死の希望を息子に伝えた。そしてその時には息子に側にいてほしいと、息子はまだ60才の母には早すぎると思い反対した。だが、母は不慮の交通事故で亡くなってしまった。残された遺産で母のヴァーチャルIを購入。残された資料で母を学習させて近付けていく。そして、母と親しかった若い女性と共同生活を送り好きになる。お互い質素な暮らしぶりだったが、アバターのデザイナーで裕福なの19才に雇ってもらうことになる。その子は自分が好きだった女の子を好きになり、気持ちを殺して取り持った。一人きりと思っていた男性に心通い合える人が増えていきもうヴァーチャルな母は必要なくなる。