翌日、新人戦準決勝。
この日も息子はスタメンに選ばれた。
2試合連続スタメン。
前日のプレーが評価された結果だ。
とても嬉しい。
前日夜キーパースクールに連れて行ってしまったこともあり、前日の疲れが取りきれていない中のプレーだったので、前日ほどの良いプレーはできなかったけれども、それでも息子ができる限りは頑張っていたと思う。
後半OUT。
試合は危なげなく勝利し、念願の県大会出場が決まった。
うちの中学のサッカー部の県大会出場はここ、10年以上はない。先輩たちがなかなか掴めなかった切符を今年の選手達はついに手に入れた。
そんな快挙の年のメンバーに入れ、試合にも出させてもらえた。
本職のキーパーとしてではないのが少し複雑ではあるが、本職ではなくても活躍する場を与えてくれた先生、そして息子を応援してくれていたチームメイトには感謝しかない。
決勝は残念ながら破れてしまい地区大会準優勝。
11月の県大会はまた背番号がリセットされるらしい。
息子の予想では、14番まではメンバーは変わらないとのこと。俺は次は15番をもらいたい、と早くも同志を燃やしている。
部員の多いこの部活の環境が、息子には今までなかったハングリー精神を芽生えさせてくれた。
キーパーを辞めたいと泣いたあの日から気持ちを立て直した今、息子はキーパーもフィールドも頑張っている。今は毎日部活が楽しくて仕方ないようだ。
大谷みたいにどっちもできるなら、やりたいなら、どっちもやれるだけやればいい。その代わりどっちも全力でやること。できないことを、俺は本当はキーパーだから、フィールドの練習はあまりしてないからと逃げないこと。
しばらくはキーパーとフィールドの二刀流が続きそうだ。
(とりあえず一連のお話はこれで一旦終了です)