文章・イメージの全てを貴方へ捧ぐ

~利益も損得も無い詩~

誰もが自分が正しいと思いながら生きている。そして、その正しさを相手から見出だせない事を知ると、誰もが愛を失ったかのように言葉の争いを繰り広げる。武器を用いたものは過去に逃げ去り、情報という名の刃(やいば)が主役の座を獲ている。それらは宇宙の中ではまだ低いとされる精神文明と優生學を筆頭に、一つの方向性を世界に流布しながら誇張される。それらを見極める術は幼い頃の素直さしか無い。あの頃に戻ればわかるはずである、幼いあの頃に·····あの頃に。
 


敷島の 大和心を人問わば 朝日に匂う 山桜花

日本人の心とは、朝日に照り輝く山桜の美しさを知る、その麗しさに感動する、そのような心なのです。



この長編詩は全てフィクションです。





プロローグ

今、真実と嘘の狭間の空に浮かぶあの雲のようにふらふらしたい氣分だ。

どちらを追求したとて、この大宇宙の前では御釈迦様の掌(てのひら)の中で踊る塵に同じ、真実を知ってどうする、嘘を暴いてどうする。

点にも満たない人類の歴史の中では、取るに足らない出来事に過ぎない。

例えば答えを見付けたとしても、美辞麗句の荒波は、休む事無く押し寄せている。

貴方の手を掴み、舟に乗せる事が出来なかった事実は、私の恥として永遠に刻まれるだろう。

しかしながらその恥ですら大いなる創造主からは許されており、アカシックレコードの中では善悪の概念すら無い❰ただの羅列❱に過ぎない。

まるで飄々(ひょうひょう)と過ぎ去る戀の儚さのようなもの、明日になれば忘れ去られる風の如し。











~始まり~

君は今、全てにおいて情熱を無くしかけている。


僕と離れた事による深い喪失感が、冷却を加速させている。


君の周囲に、君を心から愛している人は僕以外一人も居ない事を君はその洞察力で既に勘付いている。


第三の目を凝らせばわかるだろう?

人類は愛を忘れ、バベルの塔を築き上げる事に必死じゃないか。


そうだ先日、僕は君の美しい夢の中へ旅をし、いつもいつも君が潜在意識下で僕に投げ掛けている贖(あがな)いに応えたんだ。

君「どうして許してくれないのですか?」

「アビリルの贖い」『赤毛のアン』の主人公  アン・シャーリーが書いた ロマンチックな物語の題名

君もそれを知っているだろう?


かつてエドガー・ケイシーはこう表現した。

「人生の重大な出来事で、予め夢で知らされない事は無い。」と。

君と僕は、目には見えない夢の世界で、今でも交流を続けている。

そうして君もそれを大いに理解しながら樂しんでいる。





真実の愛、許し、そして言葉は、目には見えない世界にある。

僕達が朝を迎えた際に繰り広げられるあらゆる景色は全て美辞麗句だと保証しよう。

何故ならば君よりも僕が一番それを、実感してきたからである。














白い薔薇の花言葉

「深い尊敬」

本数の意味合い 一本

「一目惚れ」


前書き

貴方は今、全てにおいて情熱を無くしかけている。

貴方は和多志を、貴方の世界の厳しいルールで裁き、それらは全て、度が過ぎた判決であった事に氣が付いている。

正義の女神(せいぎのめがみ)は、神話に登場する以下の女神である。

  1. ギリシア神話の女神、テミスΘέμις)。
  2. ローマ神話の女神、ユースティティア(Jūstitia)。
正義の女神



そうしてそれらの裁きを弟子達に見せ、貴方は築き上げてきたバベルの塔を修繕した。

貴方は和多志が無実だと最初から知っているからこそ、その代償として日々、和多志の夢に現れながら懺悔を演じている。

貴方「どうか赦してほしい。そして君を愛している事を知ってほしい。人類が傲り高ぶった証として建てたバベルの塔を見に、神までをもが下って来られたとゆうのに、僕は君の美しい庭まで下って来る事すら出来なかった。」


和多志が夢の中でこう応えた事を貴方は知っていますか?

「わかっています、その言葉を聴けただけで、和多志は充分です。」








❰旧約聖書 創世記 十~十一章 バベルの塔より❱

そのころは全地が同じ言語、同じ言葉であった。

東方から移動しているうちに、人々はシナルの地に平野を見つけて、そこに住みついた。

彼らは互いに言った。

「さぁ、れんがを作り、よく焼こう。」

彼らは石のかわりにれんがを、粘土のかわりにチヤンを手に入れた。

そこで彼らは言った。

「さぁ、町と、頂が天にとどく塔を建てて、大いに名をあげよう。さもないと、われわれは全地の表に散らばることになるぞ。」


さて、ヤハウェが天から下って、人の子らの建て始めた町と塔を見た。(神がわざわざ下って見た、とゆう比喩)

そこで帰って言った。

「見よ、彼らはみな一つの民、一つの言語。こんなことを始めたからには、今に彼らのもくろむことにはいっさい留立てがらできなくなるぞ。さぁ、われら下ってゆき、あそこで彼らの言語を乱し、仲間の言葉が通じないようにしようではないか」

こうしてヤハウェが彼らをそこから全地の表に散らしてしまったので、彼らは町を建てることをやめた。

それゆえ、その町の名はバベルと呼ばれた。

そこでヤハウェが全地の言語を乱し、そこから彼らを全地の表に散らしたからである。

貴方は嘘から創られた言葉を信じてしまった。

その後、貴方の魂が曇っているのを和多志は心で感じ取っている。

そうして和多志は今日も、いつか必ず晴れ往く曇り空を、オルガンティノに添う老人の微笑のような優しさで、許しながら見上げている。

芥川龍之介著書 神神の微笑より


序章

選択の誤算があったとするならば、産まれると決めた惑星が、土星のような低い精神文明を中心にした思想で運営されていたという事実だけである。

選択の最中に戻れるのならば、和多志は和多志にこう云うだろう。

「あの惑星は霊界の最下層のような魂に乗っ取られている、救いたい魂があるならば覚悟を持て、救いたい魂が無いならばやめておけ。」

と。



「人間にとって最も幸福な事は産まれない事である。そして、運悪く産まれたならば、早く死ぬ事である。」


ギリシャかどこかの哲學の言葉だったと記憶している。

例えば某かの役割があり、その使命を持って産まれたとする。

ならば何故に創造主はその輝かしい記憶を消されるのだろう。

消さずにおれば、目的とゆう生き甲斐が生じるではないか。


矛盾とは時にアイデンティティの揺らぎを表現する手法として使われる。

人間とは実に愚かな生き物であるが、優生學に溺れる程落ちぶれてはいない。

何故なら和多志も同じ人間なのだ。











転換点はいつも騒がしい。

貴方とそれを経験しているという事実は否定出来ない。

貴方の存在が無ければ、とうの昔に音を上げておったでしょう。

数十年後、和多志の魂も貴方の魂に追い付く。

産まれ変わったその時にはもう、偽りの仮面をかぶる必要は無いのです。

今世では必要とされる方々(貴方の名が無いとアイデンティティを保てない人達)に貴方をお譲り致します。

だって貴方にはその役割(優しさ)があるんですもの。

いつかまた必ず逢えますね?

何故なら魂は永遠に生き続けるものだから。

約束は無しにしましょう。

祝福の晩餐のその日まで。

さようなら、さようなら。

そして、有難う

愛する魂よ。


【音を上げるとは、「物事に耐えられず声を立てる。弱音を吐く」又は、「降参する」という意味です。

困難や苦難に当たって吐いてしまう弱音が「音」(ね)ですから、「根」の字を使うのは誤りです。

「根」が「根性」等のように「物事に耐えうる氣力」という意味を持っている事も、「根を上げる」という誤用が広がっている原因ではないかと推測されます。】


ζ人物イメージζ

背の高い紳士、ロマンスグレー、夢を持つ瞳、上品な口元、戀愛以外の経験は豊富、美しい所作、深み、憂い、哀しさと優しさ、ロマンチックな雰囲氣、普段とは違う魅力、和多志以外には見せない後悔、誰も知らない深い潜在意識の中にある自由を求める心、愛、和多志と離れた事、或いは過去の裏切りによる深い喪失感


(顔や全体像はまだ全て描写しない、目元、口元、手、革靴、帽子、持ち物、後姿、断片的な描写のみ)


夕暮れ近く

美しく磨かれた革靴の音が響く

壁際の警備員 紳士を目で追う

紳士 知った道のように奥へ進む

警備員 紳士を目で追いつつ壁際から微動だにせず

景色 アンティークのソファの前に絵画

紳士 懐かしいものに逢った表情

静かに帽子をとり絵画に会釈

そのままソファに腰掛け目を閉じる





(語り・朗読)

私は警備の目を盗み

時空の扉を越えそこへ向かった


ピラミッドや凱旋門 万里の長城よりも

往きたいと願っていた場所である


足元に居た蛙が

いつか画集で見た懐かしい池に飛び込んだので

(しまった!)と思い身を潜める


ふと目の前を見ると

何の花だろうか

良い香りが私の身体を包んできた


それは少し

母國の山間に咲く淡い花の香りにも似ている


水面は何事もなく色彩を映し出し

彼女達は変わらず穏やかな休日を樂しんでいるようだ


そこはまるで時空の扉を越えて来た者でさえも景色として受け入れる

そんな場所であった


時が来たら偽りの世界に戻らなくてはならない

しかし美しい事柄もなく

争いの絶えない世界であるならば

私はここに留まり

そしてここで土に還(かえ)ろうと思案している







どれだけ時間が経過したのだろう







時空の扉は思案している間に閉じたようだ


私はそれを知っていてわざと往かなかった

扉が閉まるのを待っていた...とも云える


まるで時間通りに来る電車を

何本も何本もやり過ごす人のように...


例え間に合ったとて待っているのは

目を背けたくなるような事ばかりである


人と人とが争い

今日も何処かで涙を流す


ならばこうして過ごす方が

性(しょう)に合っているではないか...





私はそんな雑念を抱きつつ

憧れのその庭を眺めながら

昔からの住人であるかのように振る舞った


人々は私に不自然さを感じる様子もなく

陽溜りのような神々しい表情で私を見つめ

会釈をして通りすがる


振る舞う事には慣れてはいるが

こうも溶け込めてしまうとは・・・


人生に予想外は付き物である




「さて、これからどうしようか・・・。」




そうだ!(ポンっと手を打つ)

離れた所に家を貸り

通うまでの時間を愉しもう!


途中休憩できる場所があればなお良い

氣に入った本を選ぶ高揚は計り知れぬ


贅沢?

いや

これくらいの贅沢ならば

神様もお許しだろう


壮大な旅の途中のような氣分を味えるし

到着した時の喜びは何倍にもなるに違いない


ここでの暮らしに不安は皆無

まるで傍若(ぼうじゃく)なバックパッカーのような冒険心と

光のような氣持ちで私は庭を眺め続けている


こんなに心軽く思えた事等

あったであろうか


これこそ

想像が私に与えてくれた

真実の自由なのかもしれない


-バックパッカー(英語: backpacker)-
低予算で國外を個人旅行する旅行者の事。

バックパック(リュックサック)を背負って移動する者が多い事から、この名が付けられた。

日本語では「パッカー」「バッパー」と略す事もある。

こうした旅行
(バックパッキング、英語: backpacking)は、自由旅行や低予算旅行(英語: budget travel)とも呼ばれる。









青年の頃の私は

流行りのものとは縁遠く

友とも矛先が合わず

一人

この世界の人々と語る毎日であった


ペラペラとめくる度に映される景色に私は夢中になり

色彩の一部となっていた


日々の雑事 笑顔 怒り

世の中がどうしたこうしたとかいう正義のように見せ掛けたもの(美辞麗句)

どれだけ持っているのかを比べ合う噺(どんぐりの背比べ)



根も葉もない噂に右往左往しているふりをしつつ

心はいつもいつも上の空(そら、くう)であった


何度思考を重ねても 重ねても 重ねても

出てくる答えは

現実や見える言葉は幻であり

想像が真実なのだという結論に辿り着いた


真似をしようとしても出来ないその表現は

偽らず飾らず

本当の涙で語り、本当の笑顔を向け

大切な事は何か(魂を成長させる事)と問いながら

誠(まこと)の姿で私に接してくれていた










私はそんな事を思いつつ

庭を眺めているような眺めていないような感覚に陥りながらも幸福感と伴に、その場所に佇んでいた


宇宙の時間軸で例えたとするならば

数百年 いや 数千年やもしれぬ


氣が付くとあたりは夕焼け色に染まり

さっきすれ違った人々が

遠くからこちらへ戻ってくる姿が見えた


それはいつか眺めた

懐かしいあの一枚の絵の様子そのままであった






(ここで初めて紳士の顔や全体像を描写する)

主人「やぁやぁ!先程はどうも、この子を母に預けていた帰りなんですよ。」

紳士 遠くから三人がこちらへ向かって来るのを知っていたが、今氣が付いたかのようなそぶりで
「あ、ああ!貴殿方でしたか!氣が付かなかった!」

女の子 後ろに隠れていたがひょこんと顔を覗かせる


婦人「あら、珍しいわ、いつもは後ろにずっと隠れたままなのに・・・。」

主人と婦人顔を合わせてびっくりした表情

婦人「ほら、ご挨拶をなさいな。」

女の子 小さな声で微笑みながら「こんにちは。」

紳士 同じく微笑みながら「こんにちは。」

婦人「この子は母や私達以外あまり人に心を開かない子なんです、動物や植物とばかり遊んで・・・、でも、不思議ですわ。」

主人「こんなに愉快な表情を私達も見た事がありませんよ。」

女の子 握りしめていた一輪の白い薔薇を紳士へ手渡す



紳士「私に?」

主人「あぁ、母がこの子に持たせたんです、庭に咲いていたんですよ、大丈夫、棘はありません、母が綺麗に取ってありますから、どうぞ貰ってあげて下さいな。」

紳士 満面の笑みで白い薔薇を受取り優しく「有り難う。」と言いながらジャケットの胸ポケットにそっと差す

婦人「よくお似合いですわ、白い薔薇が似合う殿方なんてあまり居ませんもの。」

主人「貴方もお帰りで?」

紳士「いやぁ、私はもう暫くここに居ますよ、夕焼けの庭は格別ですなぁ。」

主人「本当に、美しい庭です、特に今日の夕焼けは何だか特別な感じがしますよ、懐かしい景色に出逢ったような、忘れていた物語を思い出したかのような、いや、言葉では到底表現出来ないくらいの美しさです・・・。」

紳士「この夕焼けの前では言葉なんぞ、無意味なものです・・・。」





暫し揃って夕焼けの庭を眺める





アクビをする女の子 紳士それを見て微笑みながら





紳士「さぁさぁ、お嬢ちゃんが退屈していますよ。」

主人「はは、そうですね、すっかり夢心地で時を忘れてしまう所でした、またきっとお逢い出来ますね?」

紳士「ええ勿論、私もまたこちらへ寄ろうと思っておりますから、その時にここでお逢いしましょう。」

婦人「きっとですよ、では、私達はこれで。」

主人「では、また。」

紳士「さようなら、また、ここで。」






紳士  帰って行く後ろ姿を優しく見送る





長く伸びた3つの影 
シルエットが大きく手を降っている 
ゆっくりと揺れながら遠くに消えていく








(語り・朗読)

私は得意の振舞いを最後まで貫き通した

まるですれ違っただけの縁のような役柄をしてみせた


内心では憧れと歓喜に満ちていたのだが

それを表現する事はしなかった


何故なら彼等はこの世界で日常を生きており

逃避行のように訪れた私は敬意を示さねばならぬ

何も特別な者ではないという事は言うまでもない


しかしこの感覚は何なのだろう

私は昔から彼等を知っていたが

彼等も私を昔から知っていたような・・・





画集を手に入れてからの私は

この中の登場人物に逢って

会話をしたいと願っていた


いわゆる叶わぬ夢である


麗(うるわ)しげな貴婦人に敬意を払い

男爵の優美さに感銘を抱き

陽溜まりに笑う娘達に天使を重ね

生き生きと詩う花や木は

私の心をいつも満たしてくれていた


争いのない

穏やかで

緩(ゆる)やかな世界


彼等が私の夢を叶えてくれたのか?

まさか・・・・・





あれこれ考えながら振り返ると

思い思いに休日を楽しんでいた彼女達も

いつの間にやらいそいそと帰り支度をしている


夕焼けは幼い私が見たのと同じであり

傲る事なく

景色をより一層美しく演出していた


私は

きっと

この世界に

威厳のある父や

温かな母のような

そんな

誰もが忘れ去ってしまった懐かしい故郷(ふるさと)を

見出だしていたのかもしれない















警備員「お客様、お客様。」




(語り・朗読)

はっと我に返ると目の前に警備員がいて

少し険しい表情でこちらを見ている



警備員「もうすぐ閉館でございます。」

紳士「あ、ああ・・・そうでしたか、いや、申し訳ない。」



紳士 警備員の目を気にしつつ、ジャケットの襟を正しながら立ち上がる。



(語り・朗読)

夢?

いや 私は時空を越えていたはず ・・・

そうか 眠っていたのか・・・

薔薇の香りは確かに残っている


彼に罪はないのだが

何故だか恨めしい氣持ちになり

途端に現実の世界へ引き戻されたかのようで

私は少し憤慨した


しかしながら

それを分別で抑え込み

心地良い物語の続きを一人惜しんだ


今まで幾度物語の続きを惜しんだだろう

それらはいつも良い場面(シーン)で覚めてしまい

まるで埃をかぶった書きかけの小説のように

続きを知る事なく時は過ぎていった



警備員 いかにも職務に追従しているというような様子で紳士を見ながら時間を確認している



(語り・朗読)

私はふっと可笑しくなってしまった

警備員に怒ったところで何になろう


彼に説明をしても

到底理解出来ぬ世界に

私は行っていたのだから


長年の勘というものだろうか

それとも過ぎた想像か


あの懐かしい絵の中の彼等も

私に逢いに来たのではなかろうか・・・


私のした【知らないふり】という振舞いと同じく

私の事を知っていて

実は心の中では私を懐かしんでいたのでは・・・


・・・例え【そうだ】としても

それは大袈裟に騒ぎ立てる事ではない


後に訊ねる事もなく

そっと心に秘めるのが懸命である


彼等が私にした振舞いという【氣遣い】は

私の永遠の宝となるだろう


今頃あの夕焼けは

優しく清らかな

溢(こぼ)れんばかりの星空に変わり


彼等はたわいもない会話をしながら

無事に家路に着いたに違いない


ついでに【憧れの私の話】をしてくれていれば

なお嬉しい


別れ際にした約束を

どちらも決して忘れる事なく

再び逢えると確信している


物語の続きを知る事が出来るか否かは

全て想像に左右される


何故なら愛はいつでも

想像の中に

存在しているのだから























私は握りしめていたチケットを鞄にしまい

静かにそこを後にした



胸ポケットの白い花びらに氣が付いたのは

それから少し時間が経ってからである、