遠征日記 1日目 Katowice
今日から地方へ遠征です
この度、光栄な事にポで行われた国際音楽フェスティバルに招待されましてヒーヒー言いながら2ステージ弾いてきました。
朝6時半に起きて分刻み計画にのっとり、最終パッキング確認して、髪の毛結って、ブリタ洗って、チャイニック洗って、電話の線抜いて、留守中に大家が来ても大丈夫な様に大家対策して、戸締りしていざ中央駅へ
とタクに乗った途端に忘れ物に気がついた
あたくしが忘れたのはパスポート。
別に無くてもどうにかいけると思うけど、遠征先はホテル滞在(外国人はホテルチェックインの際パスポート提示する)だし、心配だったのでタク運に謝り倒して取りに戻ってもらった
時間に余裕持たせ過ぎて行動してたので、焦り狂う事もなく、また時間早めに設定して待ち合わせしてたから、その時間に2分遅れで到着するもまだ余裕
「やっぱり何があるか分からないから早め早めに行動しましょうね、うんうん」ってこの度の遠征についてくる相方と時間に余裕を持って行動する事の大切さを再確認。
今日のコンサートはKatowiceで行われます。
Katowice行きの電車の中からの景色は、もうね、遠征に行くんじゃなくて紅葉狩りに来たのかもって位素晴らしく綺麗だった
ポの秋は“黄金の秋”って言うけどホントそうだと思った。
黄色じゃなくて黄金なの
そして赤く紅葉してる木々も沢山あって、何かピンクゴールドめいててすっごい綺麗なの
コンサート前に良いもの見れて感激
電車も遅れる事なく、予定通りお昼頃Katowiceに到着して駅のホームでこの度のフェスティバルの出演者お世話係のBと対面
握手をしながら挨拶を交わし、まずは歩いて荷物を置きにホテルへ
この時にお世話係のBに「あなた本当に日本人?何か顔ポ人みたいね」って言われた
どういう意味だ?
あーだこーだ言いながらホテル到着。まぁ~外観から中までボロい事ボロい事
まず入り口はいったいどこですえ
って位地味なの。
クラクフのおんぼろ寮で慣れてるとは言え、息を呑むボロさでした
まずトイレ・シャワーのドアが壊れてます
そして心配だったのがお湯が出るかどうか。
試しにひねってみたが待てど暮らせどお湯は出てこず
フロントに「お湯出ないから部屋変えて」って言いに言ったら、「出るはず。5分以上待ってみて。そしたら必ず出るから」って言われた。
5分て・・・もう笑うしかなかったね

真冬に外の水道出そうとしてる訳じゃないんだからさー
で、15時からPróbaだったのでまずは腹ごしらえに駅前の栄えた通りへ
おいしそうなバルを見つけたのでそこで本番の日にはいつものあれを
っつー事でKotolet Schabowyを注文
相方もマネしてこれを注文。
これがすごいおいしかった
あたしKatowice今まで数回来た事あるけど、こんなおいしいお店があったなんて今まで知らなかった。
満腹満足で転がりながらホテルに戻り本番セット準備して迎えに来てくれるはずのお世話係Bを待つ
数分後、ポらしくなく約束時間より早くBはやって来てそのまま会場へ。
今日の会場はKatowice市内にある音楽芸術学校。
何かちゃんとしたフェスティバルらしく、ポスターもあちこちにべたべた貼ってあったし、アンケート用紙みたいなのも準備されたし、出演者達の写真つきプロフィールの冊子などもポとは思えない位しっかりしててびっくりした
楽屋もちゃんと準備されて
て、お紅茶も出して下さいました
あたし達の楽屋は幼稚園生位のじぇつこの教室で、可愛いおもちゃが所狭しと並んで
て、ここでも気持ちがすごい癒された
あたしはすぐに靴だけ履き替えてSalaに案内してもらった
で、中に入って驚愕

ここは日本ですか
って位綺麗なSalaなの
こんなのポでは見た事無い
でもあいにくピアノはペトロフの超ミニサイズで、古くは無いにしろキーは不揃いで激重、そして綺麗なSalaなのに全然音が響かない為、何弾いても毛布のかぶせて弾いてるみたいな音になっちゃう
そしてなぜか弱音ペダル踏んだ方が音が出る不思議なピアノだった
このピアノと響きに慣れる為に色々試行錯誤して、相方に音の飛び方を確認してもらったり、ペダリングを急遽変えたりタッチを変えたりしたけど、ん~本番はどうなる事やら
でも大分特徴をつかめたので有意義なPróbaでした。
その後は楽屋に戻って着替えたり、司会の人と打ち合わせしたり、フェスティバル出演の事務処理などをこなし、いよいよ17時になり本番スタート

出来は本番レポに書くけども、今日のプログラムは馬力が物を言うプログラムだったので、ピアノとSalaが曲に全然合わなくて大そう残念だった
しかしいつも先生に言われてる通り、プロはどんなピアノでもどんなSalaでもその特徴を捉えて、瞬時にコントロールし、そこで出来る最高の演奏をしなきゃいけないんだよね
そういう点においては前より大分出来る事が増えてきた様に思う
しかし朝6時半起床で、何時間も電車に乗って遠征した日の、もう今日は宴もたけなわですって時刻からコンサートで、体力気力共に消耗はなはだしく、キメの部分で白目一回転だったのは不本意
まぁでもこれも勉強。
後半はヴァイオリン君が演奏
その間あたしは楽屋で白目になってたんだけど、そこへやってきたのは噂で聞いてた写真のおじちゃん
あだ名の通り本当に写真のおじちゃんだった。
カメラ好きでさらに日本が好きでそしてそこに住む日本人をこよなく愛してるらしい。
「花を持ってどっか綺麗なとこで撮ろう
」とか「ちょっと斜め向いてみて
」とか「笑って
」とか色々注文つけられながら、震える指でシャッターきってらしたけど、絶対ブレてると思うんだよね
さらに「写真送るから住所書いてくれるかい?
」って言われ、怪しさ満点だったけど悪い人には見えなかったので書いてたら、その書いてる様子までも写真におさめ始めて「書きながらこっち向いて
」とか言ってきた。
マニアというかオタクというかそういう特殊な人ってポにもいるのね。
後半のヴァイオリン君が弾き終わり今日のコンサートが終演後、相方が楽屋に訪れると今度は相方が写真のおじちゃんのターゲットになってた
あたしは無視して着替えたり荷物まとめたり忙しいふりしてみました。
うまく写真のおじちゃんをまいて、ロビーに出るとSalaから出てきたお客さん達から色々と有難い言葉をかけて頂いた

そこに写真のおじちゃんが再登場



どうやらSalaのドアに貼ってあるあたしの名前のポスターの前で記念に一緒に撮りたいらしく、相方にカメラの説明をし写真のおじちゃんとツーショット
彼、結構有名みたいで、日本人が出るコンサートには必ず出没するんだって。んもうギャラリーには笑われるわ、先を急ぐお世話係りのBとまだ撮り足りない写真のおじちゃんとの間にプチ口論が始まるとかで、あたしもう白目全開
やっとお世話係のBに助け出して頂いてタクシーを待つために外へ。
しばらくして写真のおじちゃんも出てきて「どぞばちぇーにゃ
ちぇしち
」って言って去ってった。「どぞばちぇーにゃ(また会おう)」は余計です。
このタクシーの待ち時間の間に、またまた人間観察好きのお世話係のBに言われた言葉
「あなた年齢20歳位?」
と言われ、驚きのあまり「えー
にえにえにえ
」と答えたら
「じゃ、18歳?」
とさらに年齢下がったー
口が裂けそうな位の笑顔でじぇんくいえん言い倒して本当の年齢を告げると今度はBが驚きのあまりに「えー
にえにえにえ
」と否定されておりました。
今日のコンサートで言われたコメントの中でこれが一番嬉しかったです
彼女にホテルまで送って頂いて、本番セットを部屋に置いて近くのイタリアンに夕飯食べに行った
ここのピザや魚介のリゾットおいしかった~


ここで相方に聴衆としての感想やどこがどうだったかなど事細かに話して頂き、最後にまたお辞儀の仕方を注意されて一日目の公演反省会終了。
満腹と凄まじい疲労感でホテルに戻った
が、信じられない事に息が白く出る程激寒なのにも関わらず、ここのホテルカロリーフェルついてないの
凍死しないように、予備でおいてあった毛布をかけて、その上からコートをかけて、靴下履いて、パジャマの上からカーディガン着て、顔の防寒と喉を乾燥させないためにマスクして、自分で自分を死体遺棄してるみたいな感じで就寝
しかし腕に湿布貼ったら寒くて寒くて我慢できずにせっかく貼ったのをはがしたくなったけど、明日も控えてるので我慢して「ここはコタツ
、ここは温泉
、ここはサウナ
」って呪文唱えながら寝た。
あ、そうそう、シャワー5分以上待ったら本当に徐々にお湯になった
すげー・・・
サバイバルだ。
怒涛の一日目終了
明日も頑張るぞ
おやすみなさい