健介の死 | 「下町の猫たち クワトロの会」

「下町の猫たち クワトロの会」

東京・墨田区など下町周辺地域の自治会等に地域責任を求めつつ「野良猫対策」をご提案し、TNRに取り組む任意のボランティア団体です。野良猫への不妊・去勢手術や保護せざるを得ない猫たちの飼育者募集などのクワトロの会の活動を紹介をさせていただいています。

2023年8月16日 夜9時半過ぎ

穏やかでも時に毅然と立ち向かう大好きな健介が旅立った

多頭飼育崩壊など忙しくしている最中だったが

最後を看取ることが出来ました

彼が生きていた証を残したく記録とします

2010年4月3日 桜の花見客でごった返す公園

たまたま通り合わせた私は警察官が抱く段ボール箱に目が止まり 

声をかけ箱を覗くと・・・酔っ払い?棒で叩かれ後ろ両足

複雑骨折して動けない当時4歳位の健介の姿が目に入った

急ぎ動物病院へ搬送そして2ケ月後の退院時

歩き方は依然としてひどくぎこちなく

部屋の隅にうずくまるだけの日々が続いたが

気がつけばいつの間にか歩けるように・・・

野良でも多くの仲間たちと穏やかな関係を築いていた健介

多くが次々に姿を消していく中で

体調を崩し茂みに倒れていた仲間の「貫太郎」を保護

健介と我が家で再会

もともと気が合うのかいつも一緒の関係を取り戻していた

その後「貫太郎」は譲渡され2年前に譲渡先で亡くなりました

他に健介と野良で仲良く一緒に暮らしていたメスの「シマチコ」

健介の入院・保護で不在となってから独り公園の隅っこで餌を食べ

トコトコとねぐら?に独り帰える後ろ姿を見て

保護引き取りを考え始めていた矢先

健介退院から4ケ月後突然姿を消してしまった

厳しい冬 大きな楠の木の根元に出来た幹の穴にシマチコを入れ

健介はドアーのように入口を塞ぎ私の餌を待っていた2頭

そして雪を肩に積もらせ懸命に食べる姿など懐かしく思い出す

 

  君が逝く  雪の思い出  溶かす夏

健介がいると多くの家庭内野良たちは安心感を持つのか

私と家庭内野良を繋ぐ有難い存在でもだった

健介とのおよそ17年におよぶ付き合いが幕を閉じました

   ー 十念 ー