「日米を真のトモダチに 大震災と米軍支援」(東京新聞)
東日本大震災で米軍は「トモダチ作戦」を展開し、最大規模で日本を支援した。感謝だけで終わらせず、支援の背景を考えて真の日米関係を築きたい。支援の狙いを分析すると、三つに分類できる。‥緊急事態に自衛隊と米軍が密接に連携できることを日米双方が確認し、そのことを中国や北朝鮮にも示したといえる。‥ 二つ目の狙いは、オバマ米大統領が掲げた新規の原発建設を推進するクリーンエネルギー政策に影響を与えないこととみられる。‥三つ目は、日本を経済大国の地位から転落させない狙いと推測できる。‥世界の勢力地図が書き換えられる場面では、自衛隊による対米支援を織り込んだ米国のアジア太平洋戦略も見直しを迫られる。中国との戦略・経済対話を進めつつ、日本、フィリピン、シンガポール、タイ、豪州といった米国の友好国による、いわゆる中国包囲網の手を緩めないのが硬軟巧みに使い分ける米国の戦略である。そこから日本が脱落する事態は想定外といえる。‥日本の早期復興は、米国の安全保障にとって極めて重要な意味を持つ。軍隊は外交の道具として使われる。そして外交は、純粋な善意だけで成り立つはずもない。みてきたように「トモダチ作戦」は、米国の利益に直結している。米政府は「トモダチ作戦」に用意した予算は、最大で八千万ドル(約六十五億円)と日本側に伝えた。一方、日本では在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)に関する新たな特別協定が四月一日に発効した。こちらは毎年度一千八百八十一億円ずつで、五年間にわたり日本側が負担する。総額は一兆円近くにもなる。‥思いやり予算全体も九九年度を頂点に減少してきたが、施設整備費を特別協定に取り込んだことにより、思いやり予算は固定され、高どまりする。自民党政権でさえ避けてきた負担増を民主党政権はやすやすとのみ込んだ。国会では社民党と共産党が「思いやり予算は震災復興に回すべきだ」と主張したが、採用されなかった。‥危機にひんしたトモダチ=日本は、米軍による安全・安心と引き換えに、新特別協定による財政負担や相変わらずの基地負担を背負う。負担は少しでも減らすよう努めるのが真の友情であろう。いまこそ在日米軍のあり方について日米で議論を深めるべきである。
*「トモダチ作戦」などという美名にだまされる人も多いようですが,無償のボランティアではなく費用は日本が負担し、アメリカの国益に沿ったかたちで行われた「作戦」に間違いないようです。民主党政権は完全にアメリカに取り込まれており、国益・国民の方を向いているとは思えません。