今まで長きに渡り勤めていた渋谷から六本木に職場を移ることになってしまう。
まさにバブルの真っただ中で、新店舗を一人で任されることになってしまったのだ。
六本木の街など行ったことも無く不安だらけで、おまけに会員制とくる。
工事からずっと立会い、いざ開店になった。
どんな客が来るのだろうと思っていたら、芸能関係、アパレル関係、アート関係、建築関係、
放送関係、広告関係、もう錚々たるメンバーが押し寄せる。
しかも、夕方から朝までの仕事になってしまった。
もう家に帰ってエアーチェックどころではなくなってしまった。
それでも私は屈せず、店に自腹でUSENを引き込み仕事をしながらエアーチェックをするという、
もう気が狂ってるとしか思えない行動に出る。
時代は1989年。
その当時の音楽はGround Beat、Acid Jazz、New Jack Swing、Hip HOp、Houseなど色んな
ジャンルの音楽が一気に花開いた感があった。
面白い話をひとつしてみましょう。
私がエアーチェックをしていた音楽番組のスポンサーが、これがバブルらしくて面白いんです。
『FM Transmission Barricade』 by JUN MEN
『Jet Set Remix』 by JRA
『Sunday Lunch Mix』 by 山崎製パン
Jet Set Remix とSunday Lunch Mix の選曲はあのDUB MASTER XがノンストップでHouse
を1時間流す番組だったんです。
もうカッコ良すぎて、この頃からHouseに目覚めてしまいました。
あともう一つ欠かさずチェックしてた番組が『World Dance Trax』で、この番組の選曲はNYで
活躍する大御所のDJたちがノンストップで流していた番組だった。
六本木にいる時は六本木WAVEで音源を買っていた。
お店にCLUBでイベントをオーガナイズしている人たちが来店していたので、仕事が終わってから
六本木のCLUBに行ってHouseで踊りまくってた。
そんな六本木での生活も1年で終わりを告げる。
今まで学生時代から8年間お世話になっていた会社を辞めることにしたのだ。
すごく毎日が楽しくて仕方がなかったが、もっと外の世界を知りたいという欲求に駆られ、そこ
からフリーランスの立場をとることに決めた。
直ぐにお声がかかり仕事は続けていたが、そこも1年間で辞める。
その後、独りでヨーロッパに行き向こうでCLUBに通って遊ぶが3か月で所持金が尽きて帰国。
帰国してからも直ぐにお声がかかり仕事が決まった。
再び六本木だった。
その頃はバブルがもう崩壊し始めていて私は新天地を探し求め次の職場で、ある人物と運命的な
出会いを果たすことになる。
第四部につづく