◾️【おいしいごはんが食べられますように(著者:高瀬隼子)】
2022年3月22日出版

○トータルおすすめ度 3☆☆☆★★
○大学生のおすすめ度 4☆☆☆☆★

・約150ページ
・使用時間:2時間
・自分の本書のペース:14ページ/10分

①おすすめ度(全体&大学生)と
②読むのにページあたりどれくらいかかったか
 読書ペースを載せてみます(自分遅めです(*´∇`*))
 少しでも参考になりましたら。

●紹介本文
 芥川賞受賞作、読んでみました、ミーハーなので^_^
 ある中小企業に勤める二谷君、付き合っているのは同僚の家庭的な芦川さん、価値観が合うのはキャリア思考の押尾さん、かな、なんて
 ある日押尾さんと飲みに行き、愚痴を言い合っていると「わたし芦川さんのこと苦手なんですよね」と、今日はそう言う愚痴の日か〜、でも押尾さんの言うことわからないでも無いなぁ「それじゃあ、二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」二谷はなぜか笑って応えた。

 コンプラや、多様性理解や、◯ハラ対策やら、空気読んでやら、ホワイト社会やらで、現代日本では見えないルールがいっぱい
 『身体の弱い人を無理には働かせられない』物分かりの良い対応をする傍ら、『キャリア思考の人には、「勉強になるから」や「誰かがやらなきゃ」で仕事がプラスされる』"うまく"生きる人有利社会

 二谷はそんな中、両極端な芦川と押尾をみて振る舞いを考える、普通とか、わかる〜とか、みんなの言う正しいとか

 タイトルにもあるように、『ごはん』がテーマを象徴するアイテムとして使われるが、食に関わる者としては痛切な表現が目白押し
 『フード理論』(菓子研究家・福田里香氏の提唱)を引用すれば、物語の中で食べ物をどう扱うかでそのキャラクターの人間性が表される、そのシーンの意味がわかる、とあるが、もう本当にそれの切り裂く様な表現作品
 「ケーキの食い方をそんな風に描くかよ!」と突っ込んでました。

 現代日本は、いろんな価値観の蠱毒になっていて、そのカウンター主張作品が出る時代にテーマも絞って読み易い作品でした。
 どうぞ、皆さんは"おいしいごはんが食べられますように"