毎日のように、吐き気と腹痛を訴えて保健室へ行く三男。
僕は病気なのかな。怖いよ。
少し大きな病院へ行って検査をしよう。
大きな病気があるかどうか確かめよう。
そう言って三男を病院へ連れていき、検査を受け
病気はないことがわかった。
三男は、病気がないことで安心したのと同時に、
なんでなんだろうと疑問がわいた。
きっとね、学校で怖いことがあって、その気持ちがそうさせてるんじゃないかな。
お兄ちゃんもそんなことがあったんだよ。
だからね、気持ちがわかるって言ってた。
ちゃんと守ってくれるから、安心していいんだよ。
守ってくれるのは、お兄ちゃんだけじゃないよ。
たくさんの人が守ってくれる。
そっかぁ。
僕は、病気じゃない。
よかったぁ。
学校、やめたいくらい怖いって思ってた。
でも、頑張ってみるよ。
僕ね、学校行きたいんだ。
楽しいもん。
でも、怖い。
じゃあ、怖いって思ったら、その怖いこと教えてくれる?
怖いことも、楽しいことも、どんなことでも教えてほしいな。
うん!
いろんな事教えてあげる。
僕、たくさん教える!
たくさん話したい!
そして次の日、気持ちがわかると言っていた長男が、
三男と手をつないで学校へ向かった。
そんな二人の後姿を見送りながら、
ちょっとウルウルした。